小沢一郎代表は14日夕の定例記者会見で、当面の活動について「名古屋市長選挙は良い結果を期待しており、私も勝利への一助となれば、顔を出すことにはやぶさかでない」と述べた。
また「地方行脚は順次やっていきたい」として、月内に全国行脚を再開することを明らかにし、解散・総選挙の時期については「できるだけ早いほうがいいという主張は変わらない。補正予算の提出があるとのことだが、その審議が終わればいつでも総選挙という態勢を整えておかなければならないのは当然だ。連休明けは、いつあっても良いという態勢にしたい」と表明。今月中に行う予定の党独自の選挙情勢世論調査の結果を踏まえて、選挙態勢を確立する方針を示した。
09年度補正予算案については「役所で積み上げてきたものをまとめるだけの作業でしかない。直接、国民生活のレベルアップに資する政策が非常に少ない」という見解を示し、さまざまな事業や団体へ多額のお金が使われてムダが出ること、日本の経済社会を再建するというよりも選挙前にばらまくものであり、国民一人ひとりが長期にわたり生活設計を作る足しにならないことが特徴だと厳しく批判。
民主党の経済対策は、長期的な不安を取り除く新たなセーフティネットの制度を構築し定着させ、中間のムダを廃し、個人個人の生活に資するものにするという2点に重点があるとして、それらを軸にして論戦に臨む考えを示した。
小沢代表はまた、在沖縄海兵隊のグアム移転に係る協定の承認案が同日午後の衆議院本会議で可決されたことについて問われ、同日午前、モンデール元駐日大使との会談の際のやり取りに言及。「きれいなサンゴの海、ジュゴンの最北生息地という(辺野古の)海に、何が何でも飛行場を作らないといけないかについては疑問だ」と表明、「作る場所がどうしても必要ならば、他にもいくらでも(候補地が)あるだろう」として、民主党政権では、普天間基地のキャンプ・シュワブへの移転について、改めて米政府と協議して解決する考えを示した。
なお、国連安全保障理事会の議長声明については「それなりの効果があるんだろうと思うが、強制力はない」と指摘。「特に中国の影響力が非常に大きい。北朝鮮は核やミサイルのカードを手放す気はないのだろうが、火遊びをさせないようにするには、中国の理解と協力が絶対必要」として、ロシアや中国と協力しながら北朝鮮を封じ込めるべきだという見解を示した。
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