小川淳也議員が、衆院消費者問題に関する特別委員会での民主党の最後のバッターとして、16日午前質問に立ち、与野党修正協議合意の意義について質した。
麻生首相は、「意義深いもの。消費者庁設置が目的ではなく、消費者行政の初期の目的を達成したい」と答えた。
また、民主党消費者権利院法案発議者の枝野幸男議員は、「明治以来の行政の転換となる。行政の分担管理(縦割り行政)、国と地方の関係に風穴をあけることにつながった。現状のなかでは100点満点に近い。与党の理事の皆さんの努力、譲歩に感謝する。どんなに長くても設置されるまでにあと半年だと思うが、その間しっかりした準備をお願いしたい」と表明。当初の政府案より、消費者庁、消費者委員会の独立性が高まったこと、権限が強化されたことを高く評価するとともに、民主党政権ではさらに、消費者視線、消費者の立場に立った行政、縦割りから脱却した行政を進める考えを示した。
小川議員も、「歴史的な転換。外部から90点という評価も得ている」としたうえで、さらに実効性あるものにするために、「強い中央機関、十分な地方機関をつくらなければならない」と主張し、どう担保するのかを質した。
枝野議員は、「事務局人事などしっかりすれば、消費者権利院に近くなる」と答弁し、野田消費者担当大臣は、「この委員会での提言を踏まえしっかり努めていく」と答えた。
さらに、小川議員はそのために消費者委員の10人について民間からの登用、消費者庁事務局についても民間からの登用が必要として、その実現を求めた。野田担当相は、消費者委員10人はすべて民間から登用、事務局へも民間からの登用を考えていると答えた。
小川議員は、消費者庁が所管する法律を29本にとどめるのではなく、建築基準法などを加えること、消費者相談窓口の相談員の待遇改善など今後の課題に触れ、見解を質した。
野田担当相は、29本以外も検討する必要があるなどと前向きに答弁した。
最後に、小川議員は、修正協議の当事者、委員会を傍聴した消費者運動関係者、被害者の皆さんなど、消費者行政の新組織づくりに力を注いだ方々の熱意に敬意を表して質問を終えた。
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