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2009/04/18
「政治の流れを変えなければならない」鳩山幹事長、佐賀1区・原口議員、上峰町で訴え
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 鳩山由紀夫幹事長は18日午後、佐賀県三養基郡上峰町で開催された「佐賀躍進集会」に出席し、佐賀県第1区の原口一博衆議院議員と共に、「政治の流れを変えるために力を貸してほしい」と訴えた。

 集会には、同県第2区の大串博志衆議院議員、同県選出の川崎稔参議院議員が出席。また、3月22日に投開票された同町の町長選挙で選出された全国最年少町長・武広勇平氏も応援に駆けつけた。会場は通路にまで次々に椅子が追加され、700人近い聴衆で埋め尽くされた。

 原口議員は冒頭、「日本で最先端の地方分権を進める町長をみなさんのお力で生み出していただいた」と述べ、心からの感謝を表明したうえで武広町長の誕生の意義を指摘し、「政治を変える」選択を行った町民のみなさんの行動に敬意を表した。

 続いて原口議員は、「昨日国会ではふたつの大きな法律が通った」として、まず衆議院本会議において、内閣提出「消費者庁設置関連三法案」が与野党共同修正案とともに全会一致で可決されたことを取り上げ、与野党修正では、消費者の権利と消費者政策担当大臣の権限を明記。また政府原案では、消費者庁の下部組織とされ、おとしめられた権限しか持たなかった消費者政策委員会を、「消費者委員会」に改称して内閣府の組織とし、消費者庁とほぼ同等の立場から独立して自立的に監視・権限行使できることとしたことなどを踏まえ、「大きく民主党の修正が取り入れられた法案となった」と胸を張った。

 「しかし、もうひとつの法案も衆議院の3分の2で通った。これは年金の改革法案といっているが中身が違う」と指弾し、基礎年金の国庫負担割合を現行3分の1から2分の1に引き上げる国民年金法改正案について取り上げた。原口議員は、149兆円あった基金が132兆円にまで落ち込んだ現状を前に、国庫負担割合を増やそうというものであるが、「年金施策は実にいい加減である」と語気を強めて批判し、年金への不信感が増大し、年金保険料の納付率6割を切っているにも係らず、制度の見直しを行うことなしに制度継続を強行することを問題視した。
 
 また、昨年は年金基金の運用に失敗し、10月からのたった3カ月で5兆7000億円を失ったことを指摘するとともに、その責任をだれもとることなく政治は推移していることを説明。「消費税をあげようが、税金の負担分をいくら増やそうが3カ月で5兆7000億円も失ってはどうにもならない。こんな政治を変えなければならない」と述べた。高齢者や年金保険料未納者の増加が年金制度が立ち行かなくなった原因ではなく、制度の運用にこそ問題があると重ねて指摘した。

 あわせて、郵政民営化で国民の暮らしは良くなると政府は主張してきたが、郵政民営化は一部の人にだけ利益をもたらす政治であったことも改めて明らかにした。

 格差が広がり、貧困が広がり、多くの人が自分の生活を支えられなくなっていることも原口議員は深刻に受け止め、民主党佐賀県連で県内の雇用情勢を調べた結果、非正規雇用者は1万6600人で3700人がフリーターという実態が明らかになったとした。「86万人の佐賀県で2万人の若者が自らの生活を支えられずにいる」と述べるとともに農業に希望がもてないなどの状況も取り上げ、「当事者の方々のせいではない。奪うしくみがあるのだ」と語り、その奪うしくみを改めていく、それが私たち民主党が目指す政治だと表明した。

 「逆転の夏」と銘打った前回の参議院選挙で民主党に多くの支持をいただいき、多くの議席を獲得した結果、消えた年金の実態が明らかになり、C型・B型肝炎で苦しむ方々がなぜそうなるに至ったかを語る厚生労働省内に隠されていた血液製剤の投与リストも出てきたと述べた原口議員は、「国民の生活が第一。」の理念のもと、国民のみなさんお一人ひとりを重視し、「逆転の夏」の次は「政権交代の夏」の実現にむけて力をつくしていくと宣言した。

 続いて登壇した鳩山幹事長は、原口議員について「年齢ははるかに若いがこよなく尊敬している。たいへんな実力・知性だけではなく、心のある政治家だ」と語り、政治家は知性が勝ちすぎてもいけない、一方で心だけでもいけないとの見解を示し、「その両方を持ち合わせている稀有な政治家。みなさんにさらに育ててほしい」と要請した。

 現在民主党に与えられている試練を党全体で乗り越える努力を重ね、その乗り越えた暁にたくましくなった民主党を国民のみなさんに見ていただいて、「これなら政権を渡しても仕事ができるという確信のもとで、政権交代への力をお貸し願いたい」とも聴衆に求めた。

 鳩山幹事長はまた、自らも小沢代表も二世議員であると紹介したうえで、二世議員が政治を続けることが、この国の政治をひ弱にした部分があるとの見方を示し、佐賀県の国会議員は世襲議員ではないとしたうえで「だからこそ草の根のたくましさをもっている。こういう人たちが国会議員として活躍できる時代をつくったときにこの国は変わる」と表明。そうした視点に立って、民主党は次期衆院選のマニフェストのなかには世襲制限を盛り込むことになるとの見通しを示した。

 さらには幹事長自身の政治理念である友愛の精神についてふれ、「これは小沢代表が訴える『政治とは生活である』という思いに通じるものだ」と述べ、国民の生活を重視した政治の実現を訴えた。

 集会は最後に政権交代実現へ向け、ガンバロー三唱で締めくくられた。

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