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2009/04/23
『次の内閣』文部科学部門 学力・体力調査、心のノート、教員免許更新制等6項目を事業仕分け
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 民主党『次の内閣』文部科学部門は23日午前、国会内で会議を開催し、「文部科学省」所管の予算事業について事業仕分けを行った。

 冒頭挨拶に立った小宮山洋子ネクスト文部科学大臣は、事業仕分けは実現を目指す党としての考えに基づくものだとして、参加者に協力を呼びかけた。鈴木寛同副大臣は、現在の事業について、「必要」、「現行制度、国費の金額を前提にする限り必要」、「実施の意義あり」をそれぞれ評価し、税金を1円もムダにすることなく、必要な行政目的を効果的に行うという観点から存否をかけて改めて洗い出すことが目的だと趣旨を説明。「仕分け人」となった担当議員が30項目に絞ったものについて文部科学省からヒアリングを行い、そのなかから今回は特に6項目、7事業をノミネートしたと経緯を述べた。

 会議には、事業説明者として文部科学省の担当者および事業仕分け担当主査の高井美穂、和田隆志両衆議院議員、青木愛、友近聡朗両参議院議員はじめ、「仕分け人」として寺脇研(元文部科学省大臣官房審議官)、今村久美(特定非営利活動法人NPOカタリバ代表理事)、岡島真砂樹(小学校教員)、成田恭子(高校教員)、稲垣まさよし(保護者・世田谷区議会議員)、すがややすこ(保護者・世田谷区議会議員)、藤井まな(世田谷区議会議員)、おのけん一郎(東京青年会議所メンバー・新宿区議会議員)各氏が参加。

 テーマとなった(1)学力・体力調査、(2)心のノート、(3)教員免許更新制、(4)青少年の健全育成、(5)大学入試センター、(6)もんじゅ――の6項目について、文科省からの概要説明の後、活発なフリーディスカッションを展開した。

 仕分け人は、「全国的な学力・体力調査」について、「結果をどう政策に活かすのか」、「国がコントロールして全ての子どもたちを悉皆で調査する必要があるのか」などと指摘。道徳教育の一層の充実を図るとする「心のノート」については、その内容とともに全国的に配布するやり方について乱暴ではないかと、問題視する声が相次いだ。そのほか、人・ソフトに予算を充ててほしい、現場の実態をもっと理解すべきとの意見も。「もんじゅ」については、必要性は認めたうえで、全体の国家財政のなかで検討の余地があるとの提起がなされた。文部科学省側は「貴重なご意見。心にしみた」と感想を述べた。

 会議のなかで寺脇氏は、今回のテーマとなった事業についてどれも政治主導の政策であるとして、「形式がいいのか、実質がいいのか。国全体での予算の中でどう使い、負担するのか」と指摘。「現在の政策は、教師・子ども・親を信頼しないシステムであり、信頼する施策の組み立てを」と要請、学びのコミュニティをどう社会でつくるかが大事だと語った。

 鈴木ネクスト文科副大臣は、現場の声が反映されていない政府主導の事業について、この悪循環を絶つためにも政権交代により根本的に見直す意義を強調。今回の議論を踏まえて、引続き会合を持つこととした。

関連URL
  国の事業仕分け(平成21年度予算予備的調査)
 http://www.dpj.or.jp/special/yobicyousa/01.html
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