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2009/05/08
【衆院予算委】天下りを温存、税金をムダにする予算だと指摘 細野議員
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 細野豪志議員は8日午後に開かれた衆院予算委員会で質問に立ち、09年度補正予算案における天下りを温存する内容について厳しく追及。国民の税金をムダにする予算に対し「絶対認めるわけにはいかない」とした。

 細野議員は冒頭、国政選挙での候補者の世襲制限、企業・団体献金制限について民主党の方針を説明。自民党内にも同様の議論があることにもふれ、候補者の職業選択の自由の観点を配慮しつつ世襲制限の必要性を主張するとともに、企業・団体献金の制限についても企業の利益と政治家の行動の整合性の問題が出てきているなか、カネのかかる政治とは一定の決別をすべきとの考えを示した。麻生首相は、どちらについても「党として検討中である」と繰り返し答弁。細野議員は、自民党総裁という立場でありながら、実態を把握せずに党に丸投げする麻生首相の姿勢を「やる気がないといわざるを得ない」と指弾した。

 そのうえで、細野議員は補正予算の内容について、独立行政法人、公益法人などの天下り先に約3兆円もの巨額の公費が投入、概算で天下っている役人900人を温存するような予算になっていると指摘。新たに創設された46「基金」の実施主体のうち6団体、6基金が官僚の天下り団体に丸投げされ、基金が流れていることに対して首相の見解を質した。麻生首相は、「歳出予算の目的にあっている団体、施行できる団体であることが基準である」として、問題ないとの考えを明示。細野議員は、何の法的根拠もないままに天下り団体が今後2〜3年基金を預ること、また、そうした団体へ基金が流れる仕組みを認めることについて、「首相が危機感を持たないことを残念に思う」と憂えた。

 さらに、独立行政法人の都市再生機構の都市再生事業に対し1000億円の予算がついていると指摘。赤字体質の都市再生機構は事業を絞込み「機構が行う事業を一定の政策目的に資するものに限定。事業の基準を平成19年度内に明確化」とする平成19年の12月に閣議決定された独立行政法人整理合理計画に言及し、その整合性を質した。金子国交相は、事業費3100億円のうちの1000億円を出資し、頓挫している事業を支援するものだと説明。細野議員は、閣議決定で事業縮小する基準をつくったにも係らず、それを外すとしていると金子国交相の答弁を非難した。

 これに関連し細野議員は、廃止されるはずの「私の仕事館」で有名な独立行政法人の雇用・能力開発機構にも145億円の予算がついていることを問題視、「国民の税金をムダにする、危機感が希薄だ」と批判した。

 細野議員はまた、文部科学省所管の科学技術振興機構に65人が天下り、当初予算は施設費ゼロであったものが47都道府県に研究開発の拠点をつくる建設費、設備費として、今回の補正予算で725億円が充てられていると指摘。科学技術振興機構には既に全国に16カ所の施設があるとしてその必要性に疑問を投げかけ、このような予算を「絶対認めるわけにはいかない」として質問を終えた。

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PDF 新たに創設された「基金」の名称、金額、事業実施主体
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