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2009/05/07
党水俣病対策作業チームが新潟県を視察 被害者、弁護団、泉田知事らと意見交換
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 党水俣病対策作業チームは7日、新潟水俣病の現地を視察した。先月の熊本県での視察に続き、党が提出した「水俣病被害の救済に関する特別措置法案」(4月17日に参議院に提出 下記関連記事参照)の内容を新潟水俣病患者・被害者に説明するとともに、意見交換を行った。

 今回の視察には、岡崎トミ子『次の内閣』ネクスト環境大臣、福山哲郎政調会長代理、松野信夫水俣病作業チーム座長、大島九州男同事務局長、岩國哲人衆議院議員、鷲尾英一郎衆議院議員のほか、党新潟県連から黒岩宇洋・新潟県3区総支部長や地方議員らが参加した。

 作業チームはまず、新潟県立環境と人間のふれあい館(新潟水俣病資料館)を訪れ、塚田館長、新潟水俣病共闘会議の高野事務局長から新潟水俣病の経緯などについて説明を受けた。新潟水俣病発生の公式確認は1965年と、熊本での公式確認の9年後であり、それまでに国や県が適切な対応を取り、情報公開を行っていれば防げたこと等が説明された。

 次に、同資料館で新潟水俣病被害者の会、新潟水俣病阿賀野患者会と意見交換を行った。患者・被害者からは健康被害の実情や差別・偏見に苦しんできた歴史、老後への不安などが述べられ、「水俣病患者だと認めて欲しい」、「被害者がひとり残らず救済されることを目指す。立法府もそれを目標にがんばって欲しい」等の意見や要望が出された。民主党の法案については、救済対象の疾病要件を最高裁判決より広げていることが評価された一方、最高裁判決を公健法の認定基準としてほしいとの要請があった。

 その後、国と汚染者・昭和電工の責任を追及する「ノーモア・ミナマタ新潟全被害者救済訴訟」を提訴する弁護団に対しても法案の内容を説明するとともに意見交換を行った。弁護団からは、「患者を診断にあたって主治医の判断が尊重されることの担保や、法制定だけでなく、適切な制度運用にまで配慮することの必要だ」と述べ、「疫学要件にある対象者を昭和40年末で線引きすることに合理的な理由はないのではないか。少なくとも県が川魚の安全宣言をした昭和53年までとすることが適切である」との提言がなされた。

 また、新潟県庁を訪れ、泉田裕彦知事と意見交換を行った。知事は、「新潟水俣病を防げなかった原因を究明して世界が共有すべき教訓とすることが必要だ」との認識を示した上で、「被害者の苦しみに応えるとともに、偏見や差別などで壊された地域の絆を修復するための取り組みが必要だ」と述べ、さらに、「新潟県は新潟市とともに被害者を幅広く救済する独自の条例を制定しているが、国はすぐに線引きをしたがる。必要な人を救うためには一律の基準はなじまないのではないか。被害が発生し、被害者が声を上げたおかげでより安全な社会ができた。そのことを踏まえて社会全体で被害者に感謝し、被害者を支える必要がある」との考えを明らかにした。

関連URL
  水俣病被害の救済に関する特別措置法案を参議院に提出
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=15750
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