鳩山由紀夫幹事長は10日夕、青森県黒石市内で会見し、同県下の4つの衆院選挙区情勢に関する印象や、09年度補正予算をめぐる政府・与党の強行採決への動き、13日の開催を民主党が提示している党首討論等について見解を語った。
選挙区情勢に関しては青森県第1区の横山北斗、同第3区のたなぶまさよ両衆議院議員については、「現職のおふたりは、当然現職であるので次は小選挙区での勝利を確実にする戦いにしなければならない。その方向でそれぞれ頑張っていると思うが、なお一層がんばっていただきたい」と述べ、まずは1区と3区において、絶対に小選挙区で勝利するという体制を作り上げていかなければならないとの認識を示した。
また、同県第2区の中野渡のりこ総支部長については、「明るい性格で有権者の皆さんに心に染み入るような話ができるようになった。ムードが良くなってきているという実感もある」としたうえで、まだきびしさはあるなか、それを乗り越えていなくてはならないと指摘した。
さらに同県第4区については、「国民新党さんから民主党に移っていただいて、津島恭一さんに統一させていただくことができたことは何よりである」と述べ、同時に、国民新党と民主党が手を握って一本化を果たした選挙区で勝つということについて「全国の選挙区のなかでも政権交代というものを担う、大変大きな意味のある選挙区だ」とした。「ある意味で国民新党と民主党が協力すれば、相手が強くても充分勝ちうると思っているので、その象徴的な選挙区として勝利をつかませていただきたいと思っている」と述べた。
また、13日の開催を民主党が提示している党首討論に関しては西松問題を語るうえでも「活用できると思う」との見方を示すとともに、麻生首相との器の違いがわかりやすいのが党首討論だと思っているとも分析。「話下手だというような思いを(小沢代表は)ご自分でもっているが、決して話下手でも何でもない。むしろ、そのとつとつとしたなかで大きな器であることが証明されていくのが党首討論だと思っていて、今までの党首討論はすべて、代表の優勢勝ちだと感じている」と述べ、「できるだけ早く実現していきたい」との意欲を見せた。
一方で、13日に補正予算の強行採決を行おうとの政府・与党の動きについては、「予算の採決などは待ってもいいわけで強行採決をほのめかしておきながら党首討論はないだろうという思いを禁じえない」と表明。
この強行採決をちらつかせて、13日は必ず強行採決するとも動きが政府・与党側にあるなかで党首を出すというのは「幹事長としては忍びない話」だと述べ、小沢代表の
意思として、「よしやろう」「それでも結構だ」となるかもしれないが、幹事長や国会対策委員長としては、強行採決を一方でちらつかされながら、平然と党首討論を行うというものになりうるのかどうかという点は懸念するところだとした。
「せっかく党首討論の実現をはかろうとしているときであるので、(補正予算の採決が)なぜ13日なのだ。14日以降でもいいのではないか。しかも、補正予算が国民のみなさんに決して納得いただけるような補正予算ではまるでない。あまりにも無茶苦茶な官僚の皆さんの寄木細工であり族議員の寄木細工である」とも批判。「こんな代物を簡単に通しては、国民にとって、決して望ましい話ではない。その挙句は大量の国債の発行であり、さらには挙句の果てに消費税の増税につながるわけですからもっともっと徹底的な審議を求めていく必要があるのではないか」とも考えを示し、15兆円に近い予算を組むという話であるからには、ある意味で本予算に匹敵するような(審議)時間を求めても本来は不思議ではないとした。
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