トップ > ニュース
ニュース
ニュース
2009/05/12
タクシー改革関連2法案を衆議院に4野党共同で提出
記事を印刷する





 民主党はじめ共産、社民、国民新の野党4党は12日夕、「道路運送法の一部を改正する法律案」「特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法案」(いわゆるタクシー改革関連2法案)を衆議院に共同で提出した。

 タクシー関連法案等検討小委員会の細川律夫衆議院議員、長浜博行『次の内閣』ネクスト国土交通大臣、同小委員会事務局長の後藤斎衆議院議員、同小委員会事務局長代理の三日月大造衆議院議員が法案を提出し、会見を行った。

 会見で長浜ネクスト国交相は「4党共同での提出はめずらしい。それほどタクシー業界の問題、特に消費者利益を損ねるような状況になっていることを看過できない。公共交通のひとつとしてのタクシーに関して少しでもよい状況をつくるということで本2法案を提出した」と語った。

 また、小泉改革の規制緩和の代表例ともいえる2002年の改正道路運送法によって、異常な台数のタクシーが参入され、タクシー業界自体も状況が悪化し、空車による交通渋滞を生み出し、交通事故発生件数の増加につながり、一方でタクシー料金は値上げされ、会社の収益は低下するという事態を招いていると指摘。「供給過剰状態で利益は上がらないなか、タクシー業界特有の歩合制という給与状況において、ドライバーの平均年収が他業種の平均年収を様々な地域において下回るという状況になっている」と指摘。提出した2法案はそうした問題の改善をはかっていくものであると説明した。

 同時に、政府提出の「特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法案」を「全面的に否定するものではない」としたうえで、特措法的な対処よりは2002年の改正道路運送法のどこが問題だったかとの観点で2法案を提出したことを明らかにした。

 続いて、三日月議員が法案内容を説明。「規制緩和以降台数が増えたこと、タクシー運転手の労働条件が著しく低下したこと、さらには事故が増え、利用者利便・安全を結果的に損なってしまっていること、加えて運賃が値上げされ、利用者・消費者の利益を損なっている点を改善すべく、2つの法案を提出した」と述べた。

 政府提出法案の枠組みについては大筋で賛同しているが、内容が不十分であり、(1)地方分権の観点から都道府県・市町村から特定地域の指定の発議ができるようにすること、(2)減車・休車の措置を設けることによって供給過剰の状態を緩和する措置を加えること、(3)減車・事業再構築に協力した事業者に対する支援の充実――等の3点を政府提出の特措法に対する追加項目として提案したことを説明。あわせて、上記(1)(2)により増車等の許可制を全国で導入することに伴い、特定地域のみにおける増車の認可制の規定を廃止するものとすると三日月議員は語った。

 「タクシーについては大元の道路運送法で規定されているので、この改正もしていきたい」とも述べ、特に(1)参入許可基準の見直し、(2)増車等の許可制、(3)運賃・料金の許可基準の見直し――等を行っていくことを法案に盛り込んだとした。

ダウンロード
PDF 道路運送法改正案 法案・要綱・新旧
PDF タクシー活性化特措法 法案・要綱
PDF 民主党タクシー改革関連法案(ポンチ絵)
PDF 民主党タクシー改革ビジョン
記事を印刷する
▲このページのトップへ
Copyright(C)2024 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.