民主党の岡田克也政調会長は2日の定例記者会見で、政治と金の問題、緊急事態法制、政策調査団の訪韓報告、などについて述べた。
岡田政調会長は冒頭、4月28日から5月1日までの日程で韓国を訪れたネクストキャビネット政策調査団の成果を報告した。今回の訪韓は、昨年に鳩山由紀夫代表が訪韓した際の合意に基づき、与党・新千年民主党および野党・ハンナラ党との政策交流を行うことを目的としたもの。
岡田政調会長は「多くの人に会うことができた」として、まず新千年民主党から選出された盧武鉉大統領候補者と会談したことを報告。「日本の政治家として初めて会うことができたわけだが、(盧武鉉大統領候補者は)対日関係については慎重な物言いで、具体的な問題には触れたくないという印象だった」との見方を示した。また、新千年民主党の鄭東泳常任顧問との懇談については、「新千年民主党と日本の民主党で、より深く議員交流を進めていくことが提案された」と報告、「有意義な意見交換ができた」と感想を述べた。
政治と金の問題をめぐっては「鈴木宗男議員秘書の逮捕に始まって、井上裕前参院議長秘書の問題、ご本人の辞任と、相変わらず、国会をゆるがす事件が相次いでいる」とし、後半国会でも重要なテーマとして議論していく必要性があると指摘した。また「それぞれ別々の事件だが、共通点は公共事業にかかわる談合・口利きの構図だ」と分析。同様な事件が4つも出てきたことは、公共事業にかかわる口利きビジネスが全国的に蔓延している証左だと言わざるを得ないと指摘した。
また岡田政調会長は、こうした問題が続発し、国民の政治への信頼が大きく揺らいでいる中、民主党としても何をすべきか考えていかなければならないと提起。民主党がインターネットによる政治資金収支報告書の公開などを含む政治資金規正法改正案をまとめたのを機に、政調会長自身が代表をつとめる政治資金管理団体と民主党三重県第三区総支部の収支報告書要旨をHPで公開することを発表した。
さらに、7日に行われる「武力攻撃事態対処に関する特別委員会」で質問のトップバッターに立つことに触れ、「緊急事態法制・有事法制は必要との民主党の姿勢を示した上で、今回の政府案にはいろいろ問題があることを具体的に指摘していく」と表明。とりわけ「小泉総理は自衛隊の効率的な運用にばかり重点をおいていて、基本的人権を守るという視点が欠落しているのではないか」と批判の論点を示した。
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