大塚耕平議員は、20日午後参院予算委員会での基本的質疑で、09年度補正予算に関して、項目別、対策別、支出先別、各省庁別の分類を行い、国民の目から見て、非常に分かりにくくなっており、ここにムダ遣いを生む要因、財政赤字を拡大させる要因があると指摘した。
特に、4月から廃止された生活保護の母子加算とアニメの殿堂の予算を比較してともに200億円であることも指摘、アニメの殿堂を来年以降に回して、母子加算を復活させるのが政権交代の目的であり、政権を担い、国民に分かりやすい予算に組み替えると主張した。
冒頭、国債の発行残高額の1890年から2003年まで推移を示したグラフを提示し、1945年にかけて増えている原因を尋ねた。麻生首相は、「戦時公債と思う」と答えた。
さらに、最近になって、対GDPで1・7倍となっている原因を大塚議員は尋ねた。首相は、97年の金融危機から景気対策が必要となり、これへの対応と答えた。
次に大塚議員は、与謝野財務大臣に、財政健全化と景気回復を両立させなければならないとして、見解を質した。財務相は、「6月にまとめる2009年骨太方針には、健全化をキチンと掲げる」と答えた。
大塚議員は、項目別、対策別、支出先別、各省庁別の分類を示して、支出先別を洗い直すことで、将来世代への負担を軽くすることができると主張。具体的は、46もの基金を創設し、支出が単年度ではなく、2、3年度にわたるものが含まれることによって、国債の利払い費が786億円も組み込まれていることを指摘した。財務相は、余れば返納させると答えにならない答弁しかできなかった。
また、防衛関係費に、健康長寿子育て支援策として26億円が組まれていることも指摘し、どういう予算なのかを質した。浜田防衛相は、「我々として貢献できることがあるとして予算要求した」と答えたものの、具体的な答弁はできなかった。
大塚議員は、「予算を改革したいのは、母子加算を廃止する予算ではなく、国民に希望を与えたいからだ」として、本日の質問を終えた。
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