鳩山由紀夫代表は20日夕、個人事務所内で記者団に対して、1〜3月期の実質GDPの減少に係る政府の経済失政や09年度補正予算案の審議、次期総選挙に向けてマニフェストづくりの方向性、政府が厚生労働省を分割する考えを検討していることなどに関して見解を語った。
はじめに1〜3月期の実質GDPが戦後最悪の年率15・2%減となったことに対して、どういった打開策を政府に求めていくかとの質問に鳩山代表は、「政府の対策が少なくとも半年間遅れてしまったことが致命的な経済失政につながったと思う」と分析。そのうえで、内需拡大に力をとことん入れていかなければならないとの見解を示した。また、「今回のでたらめな補正予算では決して内需は喚起されない。我々は直接、家計の消費を刺激する施策に転じるべきと考える」と述べ、そのためには政権交代が必要との認識を表した。
続いて、参院で行われている09年度補正予算案審議について鳩山代表は、「うちの質問者は非常にいい質問を用意してきたという感じである。それに対して政府・与党の答弁はあまりにもでたらめでまるでなっていないと感じた」と、野党の質問に何も答えることができない印象だけが残ったと切り捨てた
次に同日開催された『次の内閣』閣議でマニフェストの検討委員会の発足が協議されたことに鳩山代表は、「マニフェストは継続性が重要であり、今まで政調会長のもとでマニフェストを検討してきたことで、国民の皆さんに分かりやすいものができつつある」と自信の程を見せるとともに、「その中に友愛の社会、きずなのある社会のイメージを具体的に盛り込んで、マニフェストを作り上げていきたい」と抱負を語った。
最後に政府・与党が厚労省を分割する考えを示したことに対しては、「今まで厚生省と労働省を改革だと言って一つにした。今度は分離すると。何が原因で一つにして何が原因で分離させるのか、そこが良く見えない。もっと真面目にしっかりと議論していかなければいけないと思う」といい加減な政府・与党の態度を批判した。
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