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2009/05/28
【参院消費特】消費者庁を生かすのは現場 松井議員、現場重視を求める
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 松井孝治『次の内閣』ネクスト内閣府担当大臣は、28日午後開かれた消費者特別委員会で、締めくくり質問に立ち、修正された消費者庁設置関連3法案について、消費者庁の設置は大変意義深いが、これを生かすには現場の声を国の政策、行政に反映させることが最も大切であると主張した。そのためには、現場の相談員の待遇改善、権限強化が欠かせないと指摘、消費者行政活性化基金の260億円の基金を人件費に使用できるように与謝野財務相に迫った。

 財務相は、「私どもとしては、最大限の配慮をしている」と官僚答弁に終始した。このため松井参院議員は、仙谷由人修正案提案者に答弁を求めた。仙谷衆院議員は、「現場の方々の処遇と権限が最も重要。相談という行政サービスが、教育や警察と同じものと位置づけ、定数を決めればできる」と答えた。

 松井議員は、消費者行政を生かすには、内閣法6条の「総理は各省庁大臣を指揮監督する」との規定を生かし、縦割り行政弊害を排除することが肝要だとして、この規定を使うかどうかを麻生首相に質した。首相は、「(特命担当相=消費者庁担当大臣から)その旨の伝達をするのは当然」と答えたのみで、縦割り行政打破への積極的な姿勢は見せなかった。

 現場の声を聞くことが大切だとして、松井議員は滋賀県野洲市で長年非常勤職員として消費者相談にあたってきて、正規職員(市民部市民課市民生活相談室主査)となった生水裕美参考人に見解を求めた。生水さんは、「ただのおばはんと言われ相手にされず、相談を解決できなかったことが悲しい」としたうえで、正規職員となって他の部署とも連携、企画・立案できるようになったと述べた。さらに、「消費者行政は消費者のためのものということを忘れないでほしい。消費者庁設置はゴールではない」と要望した。

 この見解を踏まえ、松井議員は、消費者相談は国の政策のフィードバックの仕事であり、それによって国の政策が変わらなければ、問題の解決にならないとして、非正規職員とせず、「人件費ぐらいはもとうよ」と訴えた。

 大河原雅子議員が賛成討論に立ち、「はじめの一歩であり、今後とも消費者行政の充実に努力していく」と表明した。採決の結果、修正法案は、全会一致で可決された。この後、柳澤光美議員が、付帯決議案を朗読した。

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