鳩山由紀夫代表は30日午後、東京・JR蒲田駅前で藤田のりひこ・東京第4区総支部長をはじめ岡崎幸夫都議会議員、やながせ裕文大田区議会議員、田中健氏といった東京都議会議員選挙予定候補とともに街頭演説を行った。600人超の聴衆が集まり、民主党の訴えに耳を傾け、政権交代実現に向け熱い声援が送られた。
藤田総支部長は、「なぜ政治家を目指したのか」と切り出すと、物心つく前に両親が離婚したため実母を見たことがないが、父親、祖父母、ご近所の皆さん全力で守られながら育ったと明かし、「これこそが鳩山代表が唱える友愛社会ではないか」と提起。社会に恩返しすべく政治家を目指し活動するなかで、「政治家に必要なことは他人の痛みがわかること。しかしながら今の政治は他人の心を踏みにじっている。だからこそ政権交代が必要」だと語った。
お互いが助け合い、尊重しあい、喜びを分かちあうための政策として民主党が掲げる子育て支援や年金制度改革、雇用政策などにふれ、民主党政権で安心・安全の社会をつくると主張。「大田区から政権交代を、大田区から鳩山総理大臣を」と述べ、実現に向け走り抜いていくと決意を述べた。
鳩山代表は、小泉政権以降、日本の政治は市場原理主義を推し進め、弱肉強食の社会になってしまったと指摘。教育現場や病院、介護施設などでのボランティアの方々やNPO法人の活動に言及し、人びとがお互い助け合い、社会のなかで居場所を見つけ、繋がっていると実感できる「絆」のある社会、「友愛社会」の土壌はあると力説した。
党首討論において、麻生首相に「友愛社会」について抽象的だと一蹴されたと述べ、しかしながら、充実感を働いてもらうことにより多くの雇用の創出も可能になり、社会全体の底上げになると反論。「心を失った政治を一掃させなければいけない。だからこそ政権交代」だと政権交代の必要性を重ねて強調した。
岡崎幸夫都議会議員は、新銀行東京、築地市場といった問題を例に「数において押し切られる場面がある」と話し、都議会での勢力拡大が必要だとして民主党への支援を訴えた。
やながせ裕文大田区議会議員は、今の政治は今さえ良ければいいという考えのものだと批判。次の政治に繋がる政治の実現、「人に投資をする、人を育てることができる環境をつくりたい」と語った。
田中健氏は、都民に対し何の説明もないまま、官僚によって東京オリンピックや築地市場移転などの計画が進んでいると問題視。国民の声を聞く政治を実現し、政治への信頼を取り戻したいと決意を述べた。
最後に、聴衆とともに「大田区から政権交代を、大田区から鳩山総理大臣を」と唱和し、街頭演説会を終了。その後、鳩山代表と藤田総支部長は聴衆の渦の中に入り、その言葉に耳を傾けたり、握手を交わしたりとふれあい、政権交代に寄せる人々の期待を受け止めた。
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