菅直人代表代行は1日午後、党本部にて記者団に対し、6日から10日の日程で英国を訪問、「官僚と内閣の関係」をテーマに視察をすることを明らかにした。
菅代表代行は、民主党が政権交代によって官僚主導の政治を変えていくため、鳩山由紀夫代表の指示の下、英国を訪れ政府や議会関係者らと会い、議院内閣制をとる同国の政治や制度の現状について、改めて話を聞くと報告。視察には古川元久議員が同行、具体的日程に関しては今後詰めていくとした。
菅代表代行は、視察の大きなテーマは「官僚と内閣の関係」だと述べ、先般の英国大使との会談に言及。英国においても、大臣は官僚と密接な意見交換を行い聴取した専門的知識を参考に判断をすることはあるとした。
そのうえで、内閣をサポートすることが官僚の役割であり、政治家に代わって与野党の政治家に説明をすることは禁止、政策立案、説明といった本来政治家がやるべき仕事を官僚が行うことはないことが、日本との大きな違いであると語った。
「官僚内閣制を変えていく、官僚主導の政治を変えていくのが一番のポイント」との認識を述べた菅代表代行は、官僚に敵対心を持つのではなく、官僚が内閣を支えて政策決定していくという新しいビジネスモデルをつくることが重要だと強調。内閣と官僚の新しい関係を築くための参考になることを英国で学び、日本国内においても官僚の皆さんに訴えていきたいと話した。
自民党政権から民主党政権へとの単なる政権の交代ではなく、内閣のあり方そのものを変えることによって日本のあり方を変えるという意味で極めて重要な意味を持つと指摘。マニフェストに盛り込むかどうかは今後の判断としたうえで、政権交代を期待する一方で「民主党政権で本当にやれるのかという声も多い」として、国民の理解を得られるよう、官僚主導の政治打破を主張する民主党の具体的なかたちとして示すことも必要だとの考えを示した。
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