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2009/06/05
鳩山代表、訪韓し李明博大統領と会談 日韓関係の新しいページを開く
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 鳩山由紀夫代表は5日、韓国を訪問し、大統領官邸(青瓦台)において李明博(イ・ミョンバク)大統領と会談し、民主党政権の実現を睨みながら新しい日韓両国政府が新しい日韓関係を構築していくことの重要性などを指摘し合い、幅広く率直な意見交換を行った。

 会談後にソウル市内のホテルで記者会見した鳩山代表は、今回の李大統領との会談について、「大変和やかに進んだ」として李大統領に心から感謝するとした上で、35分にわたって二人だけの会談を行ったことを明らかにした。鳩山代表は、韓国は昨年、政権交代して新しい政府ができたが、日本はこれから政権交代をして新しい政府をつくる、と力説。日韓それぞれの新しい政府の間で「新しい日韓関係ができることを強く感じた会談だった」と総括した。

 鳩山代表は更に、会談において以下の三点を指摘したことなど、会談の概要を明らかにした。第一の指摘は政権交代の必要性で、「国民の皆さんの不満を解決するために政治の信頼を回復させる」ことの重要性を鳩山代表は指摘。「新しいアジア重視の外交をつくり上げていくためにも政権交代が必要」だとしつつ、民主党が「過去の歴史を直視する勇気を持っており、これによって未来に大きな扉を開くことができる」「過去のない未来はあり得ない」ことなどを強調した。李大統領からは、新しい日韓関係に対する期待感の表明があり、過去をしっかり見つめる勇気についても理解が示された。

 第二に、北朝鮮の核実験、ミサイル発射の問題について、鳩山代表から、日本と韓国は直接的な脅威にさらされるからこそ、「両国が協力して、米国の協力の下で中国を如何に取り込むかが死活的に重要だ」と述べた。国連安保理決議を実効性のあるものにするためにも、中国をしっかりと取り込むことが重要だと重ねて指摘した。李大統領からも基本的にほぼ同じ考え方が示された。

 第三に、鳩山代表は友愛外交に触れ、「友愛精神が、戦争を繰り返したフランスとドイツを、最終的には戦争のないEUという組織にまで高めた」とし、東アジアにおいてもそれが決して不可能ではないと指摘。そのためにはまず日本と韓国が協力していくことが重要であり、更に中国、米国を仲間に入れていくという、東アジアの共同体、或いはアジア・太平洋の共同体の構想を持つことが大変重要だとし、そのためにはまず日韓のFTAを結ぶことが大事だと指摘した。李大統領はこれらの意見に同意しつつ、日韓FTAが幾つかの点で滞っているとし、「日本と韓国の政治の信頼の問題ではないか」と述べ、互いの信頼がもっと高まれば自然に解決できるだろうとの見通しが示された。

 鳩山代表は今回の会談を総括して、「おしなべて李大統領からは、新しい民主党政権ができることに対して大きな期待を持っていただいたと感じた」とした。

 また鳩山代表は李大統領との会談に先立って、韓国国会において金炯●(日へんに午)(キム・ヒョンオ)国会議長とも会談。金議長からは代表就任に祝意が示されたほか、鳩山代表が民主党だけでなく日本全体に大きな役割を果たしていくよう期待感の表明があった。また日中韓三国の国会議長による協議の呼びかけも行われ、鳩山代表も日本の国会に提案を持ち帰ることを約束。昼食会も含めて率直かつ友好的な意見交換が行われた。

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