民主党政策調査会長
直嶋 正行
国連安全保障理事会は本日、2度目の核実験を強行した北朝鮮に対する追加制裁決議を全会一致で採択した。平和と安全を脅かす暴挙を繰り返す北朝鮮に対し、国際社会が一致して断固たる姿勢を示したものと評価する。北朝鮮は、核実験をもっとも強い表現で非難する決議が採択された事実を重く受け止め、挑発的な行動を直ちに改めて、決議を誠実に実施しなければならない。
わが国は北朝鮮の核・ミサイルの脅威に直接さらされており、今後、制裁措置の実効性をいかに高めていくかが重要である。今回、焦点となった貨物検査への対応は、わが国の安全保障に関わる重大な問題である上、国内法の整備も必要となることから、北朝鮮の出方を見極めつつ、慎重に検討すべきである。
民主党は、与野党の立場を越えて、貨物検査にかかる法整備の協議に応じるつもりである。また、わが国独自の追加的な措置の実施も必要と考える。
日本政府は、安保理決議の交渉において、貨物検査の義務化を声高に主張したと伝えられている。拉致問題を含め、わが国の置かれた立場を鑑みれば、厳しい制裁を求める姿勢を否定するものではないが、国内法制や態勢の不備等を放置したままの強硬論は、国際社会の信用を失うことにもなりかねない。政府は、状況を打開できない外交の問題を真摯に検証し、国際協調の枠組みの下、各国と緊密に連携して、必要な外交努力を続けていくべきである。
以 上
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