鳩山由紀夫代表は13日昼、神奈川県のJR鎌倉駅で開催された長島一由・神奈川県第4区総支部長の主催する街頭演説会に参加。晴天の下、集まった約1000人の聴衆に政権交代で国民の皆さんとともに新しい政治を作ろうと訴えた。
はじめに、長島総支部長がマイクを握り、演説をスタート。先の小泉旋風下での総選挙では神奈川県内で民主党が全敗を喫したことに言及。「次の総選挙でしっかり勝利することが政権交代の鍵を握る」と述べるとともに、「源頼朝が鎌倉幕府を打ち立てたことは、現在に置き換えれば官僚政治から国民主導の政治に変えること」と熱弁。この鎌倉の地から再び政権交代を起こそうと訴えた。
次に長島総支部長は、「この一年間、皆さんの声を聞いていく中で、不満や不安となっている最たるものが年金制度である」と述べ、現在の年金制度では2005年生まれの子どもは、負担と給付のバランスが平均で3490万円のマイナスとなることを指摘。8年間の逗子市長の経験から、「将来への負担がどんどん大きくなる現制度の負荷方式から積み立て方式、保険方式から税方式に変えるべきであり、その大きな変化を実現するためには政権交代が必要」と主張した。
最後に長島総支部長は、「今度の総選挙は改革か継続かの戦いであり、既得権益を守る勢力対我々市民主義の戦い」と訴え、国民に負担ばかりを強いる政治を止めるために全力で戦うと意気込みを語った。そして、「鳩山代表とともに新しい政治を作り、皆さんとともに新しい歴史を作っていきたい」と訴え、演説を締め括った。
続いて鳩山代表がマイクを受け取り、集まった聴衆に対して感謝の意を述べた。
鳩山代表は冒頭、日本郵政社長続投を巡り、鳩山総務相が辞任したことについて、「すでに麻生首相はリーダーシップを発揮できないどころか、政権末期症状を呈している」と断じた。
また現在の自民党政治について、「長期政権は必ず腐敗する」と述べ、「現政権はポストに就くのが目的で大臣になった時に、何をしたいのか、決めることすらできない」と切り捨てた。その結果、政策は官僚任せで、官僚の官僚による官僚のための予算が平然と作られ、国民の皆さんの不平・不満が募る社会を作り上げてしまったとし、「今こそ政治を変えようではないか」と政権交代の必要性を訴えた。
そのうえで、鳩山代表は政権交代を実現した後には、「国民の皆さんに期待される凛とした国家、愛の溢れた友愛社会を作ることが一番大事である」と説き、そのためにも民主党が先頭に立って国民が主役となる政治を作り、皆さんとともに政権、政策をつくっていこうと参加を呼びかけた。
さらに自殺者が年間3万人を超える国は先進国の中でも日本しかないという現状に社会的に弱い立場の人々を思いやる政治が失われていることを指摘し、麻生首相がアニメの殿堂に117億円を投じるのであれば、生活保護世帯の母子加算の廃止を見直し、継続させるべきであると国民生活を省みない自公政権を批判した。
最後に鳩山代表は聴衆に対して、「私たち、あなたたちのために日本の政治を今こそ取り戻そうではありませんか」と力強く訴え、そのためにはこの鎌倉での民主党への更なる支援を求め、マイクを収めた。
なお、同演説会には神奈川県連代表の笠ひろふみ衆院議員、大石尚子、水戸まさし各参院議員も応援に駆け付けた。
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