鳩山由紀夫代表は14日午後、御坊市ロマンシティ前に集まった約1500人の聴衆を前に、たまき公良・和歌山県第3区総支部長と共に街頭演説を行った。二階経済産業大臣の地元、御坊市での開催だけにその意味は大きく、マスコミや聴衆の関心も高く、鳩山代表の演説に熱い視線が向けられた。
まず、たまき総支部長は、政府の景気対策は一時的な選挙目当ての政策にすぎないと批判し、暮らしの安心のためには長期的でしっかりした制度づくりが必要だと述べた。「3区が変われば日本が変わる」という玉置総支部長の訴えに、多くの聴衆は万雷の拍手で応えた。
続いて演壇に立った鳩山代表は、地元の二階経産相が関わった西松問題について触れつつ、経産相と小沢前代表に対する検察側の対応について「政権の内と外にいる人の扱いがこんなにも違うものか」と指摘し、公平さを欠くその対応に疑問を投げかけた。
演説の中で鳩山代表はまず、ムダ遣いの例として14兆円にも上る09年度補正予算を取り上げ、ダイレクトに国民のために使われることになる補正予算は全体の1割に過ぎないことを問題視し、一方で役所の施設・設備費や地デジ対策などに官僚のためには多くの予算が割かれていると指摘し、官僚のための官僚予算だと厳しく批判した。
「税金のムダ遣いは、官僚任せの政治が原因であり、来年もこんな予算を組ませないためには政権交代しかない」と訴え、「国民が汗をかいて納めた税金が国民のために使われる新しい政治を玉置君と共に作りたい」と力説し、民主党への支持を呼びかけた。
また、「民主党は政権交代ばかり言って、その後どうするか少しも語っていない」と繰り返す麻生首相の批判にもふれ、「そっくりその言葉をお返したい。首相になったのはいいが、どうするかという対策がなかったばかりに今日の政治や制度の崩壊が起きた」と鋭く批判し、改革につながる民主党政策を訴えた。
特に鳩山代表は、利権政治を続ける自公政権ではできない、国民重視の視点による国民本位の政策として、「戸別所得補償制度で第一次産業を育てよう」「子育て支援政策で長期的な少子化対策を進めよう」「年金制度を立て直し、お年寄りが安心して暮らせる社会をめざす」「障害者が日本に生まれてきて良かったといえる国を作ろう」と次々に列挙し、その実現を目指していくと表明した。
演説の中ではさらに、経産相の近所であるにもかかわらず勇気を持って参加してくれた老人を紹介し、「日本一勇気ある玉置公良応援団の皆さんと共に御坊の地から日本を変えよう」と呼びかけた。
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