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2009/06/17
【党首討論】何よりも人の命を大事にする政治を 鳩山代表が訴え
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 鳩山由紀夫代表と麻生首相との第2回目となる党首討論が、17日午後、国会内で行われ、鳩山代表は「何よりも人の命を大事にする政治を実現しよう」と訴えた。

 鳩山代表は、冒頭、日本郵政の西川社長の問題を取り上げ、「間違った人の首を切ったのではないか。総理の器が問われる」として認識を質した。そのうえで、民主党が政権を取れば、西川社長には辞めていただくと明言した。

 また、北朝鮮に関する国連安保理の制裁決議1874に触れ、貨物検査のための新法を提出するなら早くすべきで、我々も早く結論を出すと表明した。

 本論に入り、医師不足による救急受け入れ不能により、尊い命が奪われる事態、若者の自殺が20代、30代での死亡原因のトップが自殺であること、毎日100人も自殺している日本の現状を取り上げ、民主党は、何よりも人の命を大事する政治、コンクリートではなく人を大切にする政治、縦の利権ではなく横の絆の社会、中央集権ではなく地域主権の社会をつくると訴えた。

 主なやり取りの要旨は以下の通り。

日本郵政西川社長続投 判断の誤り
代表 国民の最大の関心事。西川社長の続投問題を取り上げる。総理への支持率低下の原因ともいえる。判断がぶれる、できない、遅れる、重要な判断に結論が出せない。間違った人の首を切ったのはないか。総理の器が問われる。

首相 民営化された株式会社への介入は最小限に留めるべき。混乱を招いている印象を与えた。私の人事権は内閣側にある。

代表 国民の期待のズレを指摘しておく。我々は、国民新党、社民党とともに、西川社長を背任未遂で告発している。政権を担った時には、西川社長には辞めていただく。

首相 世論にバックに介入すべきではない。

北朝鮮への制裁新法 早く提出を
代表 日米韓の連係プレーが必要と訪韓したときの会談で李韓国大統領にも申し上げた。貨物検査のための新法が必要なら早く提出を、我々も精査し、早く結論を出す。

首相 提出する。

命を大切にする政治を
代表 (産婦人科の救急に)16カ所断られ、亡くなられたお母さんいらっしゃる。また、9カ所断られ、未熟児集中室がないところに入り亡くなった赤ちゃんもいる。こうしたことがなくなる社会をつくることが最優先ではないか。社会保障費を2200億円も削られた国民の災難ともいえる。診療報酬も2割は上げないと厳しい。

首相 我々も増やすべきと考えている。財源を手当てしなければならない。広く薄く国民に負担していただく。3年後に経済が回復してきた段階で、消費税を含めて抜本改革をやらなければ。消費税(増税)を避けれて通れない。財源がなければ極めて無責任。

代表 人の命より財源が大事という話。人の命を大切にすることに財源を投入すべき。コンクリートが大事で人の命を粗末にしてしまう政治に成り下がっている。財源(確保の道)は3つある。一つは借金、一つは増税、一つはムダをなくす。私どもは(三つ目の)徹底してムダをなくす方向に立つ。官僚任せだとムダはないとの結論になる。川辺川ダム、八ツ場ダムなど時代に合わない大型公共事業は基本的にやらない。不要不急なものは後回しにする。20兆円を新しい政策の財源にする。消費税の増税は4年間はしないと明言する。

首相 210兆円から1割を削るという話だが、現実を欠いているのでは。精
査し、現実論を言っていただかないと不安感を持つ。

代表 官僚任せのペーパーを読むから間違った認識になる。随意契約もある。自民党の河野さんもアニメの殿堂はムダと言っている。本当にムダはないと思っているのか。

首相 不断にムダをなくす努力をするのは当然。すべてのムダがなくなるとは思わない。アニメの殿堂は安倍内閣からの問題、私の段階で出たものではない。運営は民間にやってもらう。思いつきでやっているわけではない。

代表 なぜ安倍総理から考えていたものが突然、補正に組まれるほど緊急性のあるものなのか、117億円も。若者、20代の死亡原因の49%が自殺、30代でも36%で死亡原因の第1位、さらに、毎日100人が自殺している。こんな国は先進国ではない。生活保護家庭の母子加算を4月に廃止した。200億円の話である。高校進学を断念し、修学旅行をあきらめる子どももいる。これが日本の現実。多くの国民の皆さんが居場所が見いだせるようにしようではないか。アニメの殿堂を建てるのなら、母子加算の復活、元に戻そう。そういう政治にしようではないか。

首相 母子家庭も様々。自殺者3万人は異常と私も思う。今後、安全保障と財源の話でぜひ党首討論を。

代表 全く異論はない。コンクリートではなく、人を大切にする政治、縦の利権ではなく、横の絆の社会、中央集権ではなく地域主権の社会をつくろう。

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