岡田克也幹事長は20日夜、福島県南相馬市内で開かれた石原洋三郎・福島県第1区総支部長主催の「時局講演会」で講演。定刻より早く到着した岡田幹事長は、会場の皆さんと握手を交わすと「頑張って」「テレビよりかっこいいねぇ」といった言葉に時折照れながらも「ありがとうございます」と丁寧に応じ、政権交代を期待する聴衆の思いを受け止めた。
岡田幹事長は、平成2年の初当選以来、政治改革を目指す姿勢に変わりはないと表明。日本の政治をもう少しまともにしたいという信念のもと、政権交代ができる政党をつくりあげるために自民党を離党、二大政党制実現に向けてこれまで活動してきたとしたうえで、「今の民主党が10年前にでき、人が育ち、政策もできた。今こそ政権交代するときではないか」と問いかけると、会場からは賛同を示す盛大な拍手が沸き起こった。
自民党からの「民主党には政権担当能力がない」との批判に対しては、「やってみないとわからず、政権担当能力を証明することは難しい」としながらも、「ひとつ明らかなことは、政権を担当している自民党はその能力がないこと」と指摘。「この国を建て直したい」と述べ、戦後日本が築いてきた豊かさと平和をもう一度取り戻し、多くの方々が現在抱いている「このままで大丈夫か」との不安を解消するため、「国民の生活が第一。」の政治を実現していきたいとした。
福島県選出の金子恵美参院議員は、19日の衆院での3分の2の再議決をはじめ、今の自公政権がいかに国民を無視した、間違った政策をつくっているかを論じ、政権交代により国民の声が届く政治を実現しようと訴えた。
最後に登壇した石原総支部長は、日本郵政の社長人事をめぐる鳩山総務大臣の辞任問題を取り上げ、これにより郵政民営化の見直しが断ち切られ、地域を支えてきた郵便局がなくなると過疎化がさらに進むと指摘。学校、病院に加えて郵便局がなくなることでさらに地域が疲弊していくとの危機感を示した。
そのうえで、「地方がよくならなければ日本はよくならない。霞が関中心、都市部中心の政策では国民生活は壊れていく」として、従来の政治を転換し、地方重視、国民生活重視の政治が必要だと主張。戸別所得補償制度の導入等による農林水産業の再生、中小企業への支援、可処分所得の2割増といった民主党が掲げる政策を実現させるため、民主党政権においては、時代情勢に応じた予算のあり方、使い方に変えることを重点に置くと力説した。「政権交代で政治、生活を変えていく。そのために頑張る」と決意を述べ、聴衆に対しなお一層の支援をと呼びかけた。
なお、岡田幹事長は公用のため途中退席。最後は500名を超える聴衆とともに、会場一体となってのガンバロー三唱で締めくくった。
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