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2009/06/20
民主党農政に対する農林水産事務次官の発言について(談話)
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民主党『次の内閣』ネクスト農林水産大臣
筒井 信隆

 農林水産省の事務次官は6月18日、民主党が国会に提出している「農山漁村再生法案」について、問題点と称した批判を行った。
 まず、国権の最高機関である国会で現在審査中の法律案について、農林水産省の、いわば事務方のトップが公党の政策を批判し、あまつさえ「農水省がやってきた農政とはラインが全然違うことになる可能性もある」との発言に至っては、自公連立政権がはしなくも「官僚が政策を決定する」官僚内閣制であることを自ら暴露したものであり、麻生内閣がまさに「官僚に使いこなされている」実態をさらけ出したものである。そのことに加え、そもそも官僚組織は内閣をサポートする専門家集団であるべきであって、公党の政策を批判することはその職分に反するのみならず、政治的中立性を犯すおそれもあり、到底看過することはできない。また、当該次官の発言は、同法案について、民主党から説明を聞くなどして正確にその内容を理解したものとは到底思えず、予断をもって批判的な発言をすることは国家公務員としての公正さに欠け、専門家としての資質・能力がないと断じざるを得ない。

 以下、問題とされた点についてコメントすれば次のとおりである。

(1)政策のスピード感について
 「農山漁村再生法案」で謳っている措置については、当然、実行可能なものからスピード感を持って取り組むものである。ただし、漁業に係る所得補償制度やトレーサビリティ制度等その実施に当たってデータ収集や移行への準備期間を要するものがあることから、法の施行後4年を目途として段階的に講ずるとしたところである。時間と予算を徒に浪費し、我が国農業を衰退の危機に追い込んだ農林水産省にスピード感が足りないなどと言われる筋合いはない。むしろ、コメなどの在庫虚偽報告を行っている農水省職員の綱紀粛正といった本来の仕事こそ、事務方トップが「スピード感」を持って対処すべきことである。

(2)生産数量目標の設定について
 生産数量の目標は、食料自給率目標を達成するために、最終的に国が責任を持って設定するものであり、我々は確固とした決意の下に取り組んでいく。コメの生産調整の事務処理で現場が悲鳴を上げていることをもって民主党の政策手法を現実的ではないなどと批判することは、これまでの農林水産省の政策が絶対的に正しいとの「謬見」に基づくものであって、全くナンセンスの極みである。むしろコメの生産調整を引き合いに出したことは、自ら現在の生産調整を否定していることに気がついていない、救いがたい愚かさの証左である。
 また、麦、大豆、畜産物について国が生産数量目標を設定するに当たっては、大量に輸入されている食料の自給率を引き上げるものであり、増産を図ることに何の問題もないことに加え、品質やコスト面で消費者、実需者等のニーズを勘案するのは当然である。いずれにしても、所得補償制度の実行段階で適切に対応していく。

(3)食料自給率目標を実現するための手段について
 食料自給率目標を実現するため、生産数量目標に従った生産者を対象とする所得補償制度の導入によって所得補償という最低限のセーフティネットを張り、国産農林水産物を商品として差別化するためのトレーサビリティ制度、HACCP、GAPの導入や加工食品の原料原産地表示の拡大を通じて輸入品に代替する競争力を確保し、デフレ経済下、加工・流通部門の付加価値を取り込んでいく農山漁村6次産業化を実現していくこととしている。このことは、「農山漁村再生法案」で明らかであるだけでなく、同法案の下地となった民主党「農山漁村6次産業化ビジョン」を一読すれば子供でも分かることである。

 なお、最後に一言、付言すれば、民主党は、多くの国民の支持によって政権を負託された暁には、現在の「官僚内閣制」を打破するとともに、政権党が責任を持って政策を立案し、これを執行していく、真の「議院内閣制」に転換し、官僚組織は内閣をサポートする専門家集団に改革していく所存である。

以 上

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