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2009/06/20
和歌山農業の再生の道を車座で意見交換 阪口・和歌山2区総支部長、党農水キャラバン・平野議員





写真上からJA紀の里ファーマーズマーケット めっけもん広場 で出品された農産物を手に取る阪口総支部長と平野議員(右)、かつらぎ町の柿畑・桃畑を視察、かつらぎ町で開かれた「和歌山の農業を語る会」
 党農水キャラバンは20日、和歌山県紀の川市とかつらぎ町を訪問。平野達男参議院議員(農林漁業再生本部副本部長・参議院農林水産委員長)は、阪口直人・和歌山県第2区総支部長とともに果樹畑を視察し、生産者との意見交換を行った。

 かつらぎ町には14日、鳩山由紀夫代表が来訪。柿畑の中で農家の方々との車座集会を開き、民主党が農業の活性化に格別の力を注いでいることを強く訴えた。

 今回の意見交換会はその続編。「和歌山の農業を語る会」として約20人の果樹生産者が参加した。平野議員と阪口総支部長は、「農業予算の使い方を根本的に改めることが日本農業の再生につながる」とし、その実現のための政権交代を力強く訴えた。

 まず、阪口総支部長は果樹農家が中心になる和歌山県第2区の特殊性に基づいて問題提起を行った。地域の活性化について、「農産物の生産に加え、地場産の加工、直接販売などの分野に若者の雇用を増やす後押しをしたい。また、農村の景観や生活文化など今ある魅力を活かし、観光開発や介護や医療、保養などの分野に結び付けて地域経済を活性化したい」と意気込みを語った。

 続いて平野議員は、民主党の農業政策の柱である「戸別所得補償制度」について説明。生産コストが販売価格を恒常的に上回れば果樹農家も戸別所得補償制度の対象になるとの考えを示した。

 生産コストと販売額の差額を国が直接支払いの形で補てんする戸別所得補償制度は、EU(欧州連合)等で大きな成果をあげている点も説明し、農家の経営を安定させ、食料の自給率を高めるためにも必要と述べた。また、果樹農家が直面する問題の解決を図ることの重要性にも言及し、山間地直接支払の恒久化、果樹共済の参加促進、また、果樹の植替えに支援などに国費を投入し、果樹農家の方々へのセーフティーネットを築くとの考えを示した。

 出席者からは、「財源はどうするのか」との質問が出たが、平野議員は、「日本の農水関係予算の半分以上が道路整備などハード面で使われてきた」と指摘。「何より重要なのは営農の継続だ。そのためには税金の使い道の優先順位を変える必要がある。政権交代でそれが実現できる」と熱く語った。

 議論は、農産物の流通改革へも発展。産地直売の独自の販路構築で大きな利益を生み出した出席者の話に全員が熱心に耳を傾けた。平野議員はこれを受け、「流通経路を一つに依存しないことが大切だ。そのために、マーケッティングや経理の知識・技術を身につけてもらえるような支援も考えたい」と述べ、党として今後、「農業に関わる人づくり」の支援に積極的に取り組む意向を表明した。

 意見交換会に先立ち、一行は、初夏の緑が鮮やかな果樹畑に足を踏み入れ、柿の成長を促進させて出荷時期を早めるための枝の「剥皮作業」を視察。また、収穫目前の桃の実り具合について地元農家から説明を受けた。平野議員は阪口総支部長とともに、枝から取った桃をその場で試食。樹齢差による桃の味の違いなどを確かめた。

 また、地元のJA紀の里、JA紀北かわかみ両農協の組合長とも会談。また、産地直売所「めっけもん広場」訪問など活発に行動した。
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