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2009/06/23
傍聴形式による画期的な「国の事業仕分け」行う 国交・農林部門
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 民主党は23日午後、東京都内で、民主党による「国の事業仕分け」と題し、外部の方も広く傍聴できるかたちで国土交通省、農林水産省それぞれの所管2事業について「事業仕分け」を行った。民主党はこれまで、政権交代を見据えて予算のムダ遣いを一掃するための試みとして、本年度の国の予算について部門毎に担当者「事業仕分け」を実施しており、今回はその締めくくりとなるもの。

 冒頭のあいさつで福山哲郎政調会長代理は、傍聴形式をとった意図について、「『事業仕分け』がムダ遣いをなくすためにいかに必要かを示すと同時に、実際に国交省、農水省所管の事業について民主党がどのように対応していくかを示していきたい」と説明した。

 仕分け人として、福山政調会長代理のほか、長妻昭政調会長代理、細野豪志政調筆頭副会長、三日月大造、大串博志、馬淵澄夫各政調副会長ほか、「構想日本」スタッフ、外部有識者が出席。前原誠司副代表、松本剛明行政改革調査会長、金子恵美参院議員も参加した。

 作業は、はじめに各省担当者からの事業説明を受け、続いて国会議員・外部評価者と各省担当者との質疑・議論があり、最後に座長が全体意見を含めて評価を決定し、その後に発表という流れで行われ、国交部門は三日月政調副会長、農水部門は大串政調副会長がそれぞれ座長を務めた。

 評価としては、「事業の必要性」「事業の意義」「事業主体・展開」の観点で議論・評価。国土交通省所管の「合同庁舎整備事業」、「(財)道路保全技術センター」、農林水産省所管の「農地集積加速化事業」、「農村振興整備事業補助」の4事業が取り上げられた。

 「合同庁舎整備事業」に関しては、国と地方の役割分担が不明確であるほか、地方分権改革推進委員会で検討中の組織の統合・廃止といった結論を待って整備すべきであるなどの理由から事業廃止もしくはいったん凍結という結果に。「(財)道路保全技術センター」は第三者委員会の意義が不明確であるほかデータベースのあり方など様々な問題点を指摘、何より空洞の有無の探査に関してはその専門性そのものが空洞化しているとしてセンターは民間委託、組織は廃止を含め検討とした。「農地集積加速化事業」は、貸し手よりも担い手支援の観点から廃止の方向へ、「農村振興整備事業補助」に関しては地方に移管、「村づくりに至るまで国の補助金で縛るべきではない」という方向の結果となった。

 閉会のあいさつに立った「構想日本」の加藤代表は、「(限られた時間のなかで)必ずしも議論が尽くされていないという実感があるのではないか」としたうえで、「大勢の方が見て聴いているところで事業の具体的な中身、組織についてやりとりがなされることは画期的なこと」と評価。自民党議員も傍聴していたことにも触れ、「党派を超えて国民にとって必要なことを議論することは今一番必要なこと。これを実験台にして仕分けの技も磨きなが他の事業にも広げていってほしい」と求めた。

 また、選挙を前に政界、政局と何かと忙しいなか懸命に取り組んだ参加議員らを称え、「心配いらないと思うが絶対選挙で勝ってほしい。こういう方々を前面に押し立てて日本は変わっていくのだろう思って応援している」激励の言葉を寄せた。

 福山政調会長代理は、今月末もしくは来月頭には全体の結果を集約し、発表する方針を示した。

 

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