民主党はじめ、社民、国民新の野党3党は23日午後、国会内で記者会見し、労働者派遣法改正案の内容と、共同でこの国会に提出することで合意したことを発表した。
会見には、民主党から菅直人代表代行、細川律夫・非正規雇用対策PT座長、山井和則『次の内閣』ネクスト厚生労働副大臣、社民党から福島みずほ党首、近藤正道参院議員、国民新党から自見庄三郎副代表、亀井亜紀子参院議員が参加した。
冒頭、菅代表代行が、「いろんな経緯はあったが、提出することで昨日、合意に達した。昨年来派遣の問題がクローズアップされ、劣悪な雇用状況の象徴ともなった。合意でき、提出することになったのは喜ばしい。共産党の皆さんにも声をかけ、この内容で良ければ一緒に提出をと呼びかけたい」と挨拶した。
次に福島党首も、「民主党、国民新党の皆さんありがとう。登録型派遣、製造業への派遣禁止に踏み切ってくださり前進した。労働法制を規制する重要な一歩。成立させ政治の責任を果たしていきたい」と述べ、自見副代表も、「官から民、小泉規制緩和の象徴が労働者派遣法の改正だった。カネやモノが幅を利かせるのではなく人間が中心でなくてはならない」と挨拶した。
また、法案の内容に関しては細川議員が説明した。このなかで細川議員は、まず、法律の名称を「労働者派遣事業の適正な運営な確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」から、「労働者派遣事業の適正な運営な確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」に改めたことを説明。それに従って、法の目的も改正すること、日雇い派遣を禁止、製造業への派遣の原則禁止(高度な専門職のみとし、今後政省令に書き込む)、派遣先責任の強化、雇用契約期間が2カ月以下の派遣禁止などを盛り込んだことを説明した。
記者の質問に答えて菅代表代行は、「まだ会期は残っている。与党側も野党に対案をと言っていたので、審議には応じてくるのではないか。解散・総選挙、政権交代ということになれば、社民党さん、国民新党さんには連立政権をとお願いしているので、新しい局面で派遣法の改正を実現すべきかもしれない」と述べ、当面はこの国会での審議入り、成立に全力を挙げる考えを示した。
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