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2009/07/09
障がい者虐待防止法案を民主党はじめ社民、国民新の野党3党で共同提出
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 民主党はじめ社民、国民新の野党3党は9日午前、「障がい者虐待防止、障がい者の介護者に対する支援等に関する法律案(障がい者虐待防止法案)」を共同で衆議院に提出。法案提出は、民主党からは園田康博・障がい者政策プロジェクトチーム(PT)事務局長、山井和則『次の内閣』ネクスト厚生労働副大臣、小宮山泰子・同PT副座長、障がい者ワーキングチーム座長の金子恵美参議院議員が行い、その後の記者会見に臨んだ。

 同法案は、障がい者に対する虐待が深刻な状況にあり、障がい者の自立及び社会参加のためには障がい者に対する虐待を防止することが極めて重要であること等にかんがみ、虐待の禁止、国等の責務、障がい者保護のための措置、介護者支援のための措置等を定めたもの。

 会見では、同PT座長の谷博之参院議員も同席し、今国会においては障がい者関連の政策はたくさんの課題があったなか、虐待防止に関しては社民、国民新両党とともに検討してきたと述べ、本日その成案を提出したと報告した。

 社民党の阿部衆院議員は、「これまでも高齢者、児童虐待など、時代が弱いものへ犠牲を強いている。虐待している人自身もやり場のない思いを抱えている」と指摘。虐待される側はもちろん、虐待する側のその後のサポートもしっかり行ってきたいと話した。

 続いて園田・同PT事務局長が法案の目的、「障がい者」及び「障がい者虐待」の定義、虐待防止施策など法案概要を説明。障がい者の範囲については、当面は「障害者基本法2条の定義に準ずる」とするが将来的には拡げていく考えを示した。

 また、今回特にマイナスイメージのある「障害者」の「害」の字を排除して「障がい者」としたこと、虐待防止の主体を身近な市町村に担うべきとして、市町村及び都道府県の部局又は施設に、通報や相談の受け皿となる「障がい者虐待防止・介護者支援センター」としての機能を果たさせることを強調。与党側も同日、法案を提出しており、「残りわずかではあるが成立に向け最大限努力したい」と語った。

 金子議員は、通報義務対象の虐待を与党案が「生命、身体に重大な危険が生じている場合」に限定したのに対し、野党案はすべての虐待を対象としているなどと野党案と与党案の違いを説明した。

 小宮山・同PT副座長は、「当事者が必ずしも声を上げられない、上げても通らない状況を改善しなければならない」と主張。虐待される側、する側の問題を解決することでいい日本をつくっていきたいとの思いを語った。

 山井ネクスト厚労副相は、「人も予算も増やさないなか虐待を減らすことは難しい。介護者支援なくして虐待はなくならない」と述べ、予算ゼロの与党案を問題意識がないと批判。また、電気ショック等、治療か虐待の線引きが難しい精神病院における虐待については、今回は検討事項としたと説明した。そのうえで与党との修正協議ついては、「今日からでも入りたい」と積極的な姿勢を打ち出した。

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