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2000/03/17
次々に小渕首相を追及〜予算委員会締めくくり総括質疑・討論から
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 17日の参院予算委員会では、角田義一・江田五月・直嶋正行各議員が締めくくり総括質疑をおこない、小渕首相秘書官のドコモ株不正入手疑惑や陸上自衛隊の射撃事件、経済見通しなどについて首相を追及した。質疑終了後には、木俣佳丈議員が反対討論をおこなった。

■自衛隊も警察もガタガタ。首相はその責任とれ!=角田義一参院議員

 角田議員は小渕首相に対し、「なぜ、ドコモ株をめぐる首相秘書官の名義変更申請書や取引契約書などの資料を提出できないのか」と質問。首相は「何を指して疑惑というのか。秘書官はこの件で記事を書いた雑誌を刑事告訴している。自分のことでない問題で対応するのは司直の調査に支障がある」などと答えた。 このため角田議員は「秘書官が株の取得で疑惑をもたれている以上、首相自ら解明に責任をもつのは当然だ」と迫ったが、首相は「資料は国会から要請があれば出す」と回避した。

 さらに角田議員は、陸自の東富士演習場で起きた銃刀法違反事件を取り上げ、「なぜ事件直後に自衛隊内の警察に当たる警務隊が動かなかったのか」と追及。しかし瓦防衛庁長官は「疑惑があれば自浄的にそういうことがないようにする」と、しどろもどろになったため、角田議員は陸上幕僚長の証人喚問を要求。さらに「自衛隊も警察もこれほどガタガタになっている。その責任を取り、首相は辞職するか国会を解散すべきだ」と求めたが、首相は「事後の処理を徹底的にする」と居直った。

■ドコモ株疑惑、首相は自ら明らかにすべき=江田五月参院議員

 江田議員はドコモ株関連の資料提出について再度、確認を求めたが、首相は「必要があれば伝える」と回答。江田議員が「予算委理事会の自民党議員に提出すると伝えるということか」と念を押したのに対し、首相は「自分にそんな権限はない。秘書官に提出要求があったことを伝えるということだ」と答えたため、審議は2度にわたり中断。倉田委員長が「理事会で協議する」と引き取った。

 また江田議員が「秘書官は亡くなった首相の支持者から株を譲ってもらったと主張しているが、本日、その支持者の夫人が株の返還を求める民事訴訟を起こした。首相は自ら真相を明らかにすべきだ」と迫ったが、首相は「司法の判断に任せたい」と述べた。

■国民は先行きに不安。今からでも財政構造改革に着手を=直嶋正行参院議員

 直嶋議員は政府の0.6%経済成長見通しは絶望的になったとして「政府の約束違反だ」と追及。しかし宮沢蔵相は「自分も約束と発言したが、0.6%といっても上下の許容範囲がある。政治家としてそういう受け止め方をしてほしい」などと答え、首相も何の根拠も示さないまま「残された期間で達成に努力する」と述べた。

 さらに直嶋議員は、「景気回復の足を引っ張っている消費不振の原因は、国民が先行きに大きな不安をもっているからだ」と強調、「公共事業を重点化するなど、いまからでも財政構造改革に着手すべきではないか」とただした。だが首相は「景気を本格的回復軌道に乗せた後でないと、構造改革は見極められない」と従来答弁を繰り返した。

◆自自公政権は、あらゆる矛盾引き起こしている=木俣佳丈参院議員

 木俣議員は反対討論で、「自自公連立政権はあらゆる矛盾を引き起こしている」と強く批判。
 さらに反対の理由として、(1)財政危機を拡大するだけのバラまき(2)公約違反の抜本的社会保障改革の見送り(3)公共事業見直しの放棄の3点を挙げ、「国民不在の政治を続け構造改革を実現する意思のない小渕政権は、直ちに解散して国民の信を問うべきだ」と主張した。

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