菅直人代表代行は8日夜、神奈川県横浜市の桜木町駅前で開かれた東京都連・神奈川県連の合同選対本部の演説会で、政策の転換を訴えた。
街頭演説会のトップバッターは、なかばやし美恵子・神奈川県第1区総支部長がつとめ、「日本の歴史に足跡を残していただきたい」と聴衆の政治参加を促した。また、納めた税金の4割が国の借金返済に使われている財政の現状を指摘。「二つの政党の政策の競争は国民にとっても利益になる」として、二大政党による政策競争で、日本を今よりも良い国にしたいと語った。
菅代表代行は、英国の保守党サッチャー、メージャーから労働党ブレアへの政権交代にふれて、一つの党が政権を長く担うと政策が行き詰まったり、行き過ぎたりするため、政権を別の党に移して政策を転換することが、歴史上も行われていると指摘。
「同じ政党の中でいくら首相が替わっても、大きな政策転換はできない」と、自民党内での首相交代について否定的な見解を示し、政権交代が必要な第一の理由は政策転換だとした。
また、たくさんの予算を使えば利権、権限が増え、天下り先も作れるという体質が役所にあれば変えるべきと指摘。政治家と官僚の役割を見直し、国民のみなさんが本当に必要だと考えるところに予算をつけ、優先度が低いところは予算を少なくしたり、後回しにするよう変えていくべきだと主張した。
菅代表代行は、選挙で選ばれていない官僚が権力を持っているような国家の状況を改め、選ばれた国会議員が首相を選び、首相がチームとして内閣を作るという本当の議院内閣制を作る意志を示した。
街頭演説会には川合孝典、那谷屋正義、水戸将史参議院議員が参加し、税金のムダ遣いをなくそう、人が人と持って生まれた権利が大事にされ、大事にできる国を作ろうなどと訴えた。
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