参議院比例代表選挙に非拘束名簿方式を導入する公職選挙法改正案を野党が欠席のまま審議していた参議院選挙制度特別委員会は、13日午後2時30分過ぎ、突然動議を出して審議をうち切り、一方的に採決を強行し、法案を可決した。
その動きを事前に察知した野党側の参議院議員は、委員席後部の傍聴席に陣取り、採決の動議が出されると一斉に立ち上がり、「採決無効」などと書いた垂れ幕を掲げ、強く抗議した。
この日は、午前中に民主党の直嶋正行参議院国対委員長と片山自民党参院国対委員長が混乱する国会の事態収拾に向け協議したが、各派協議会の再開をめぐり双方の主張が折り合わず、物別れに終わった。
また、久保亘民主党参議院議員会長など5会派の代表者が午後から斎藤参院議長に会い、委員会の強行採決を避けるよう申し入れたが、そのわずか20分後には強行採決が行われた。
委員会後、久保会長など5会派の代表が再度斎藤議長を訪れ、委員会での事態に強硬に抗議。斎藤議長は、「(野党側が)本会議に出席できるように努力したい」と述べた。
午後3時からは民主党の国会控室に野党5会派の議員が集まり、緊急の決起集会が行われた。
直嶋国対委員長から経過が報告され、久保亘議員会長は、「議長は『職を賭して、乾坤一擲の努力をする』といわれたそうだ。言葉通りにやっていただけるよう私たちはこれからも戦い続けたい。今日の日が日本における民主主義が死に至る病に冒された日として記録され、記憶されることのないよう、皆さんと共に最後まで全力を挙げて戦い抜く決意だ」と声を強め、檄を飛ばした。
また、鳩山代表も激励のあいさつにたち、「私たちは良識ある国会議員として常に国民と連帯して戦っていこう。こんな党利党略、自分たちのために土俵を変えるなんて言うことを国民が許すはずがない。選挙制度こそ国民が決めなければならない」と述べ、野党の連携と衆参の協力で、戦い抜くことを誓った。
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