2009/08/13
『若者・ブロガー×民主党』ネット公開座談会開催 岡田幹事長ら若者と意見交換
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「日本の将来像や政策について若者たちと直接語り合おう」と、13日夕方、党が主催する『若者・ブロガー×民主党』ネット公開座談会が東京・六本木のYAHOO!本社内で開かれ、その模様はインターネットで生中継された。民主党からは、岡田克也幹事長、福山哲郎政調会長代理、大塚耕平政調副会長、蓮舫参議院議員が出席。党や公共政策プラットフォーム「プラトン」からの呼び掛けで集まった約60名の参加者からの思いのこもった熱い質問に、交互にマイクを握りながら分かりやすい言葉で答えた。
4人の議員の自己紹介に続いて、冒頭、岡田幹事長が「わたしたち民主党議員が10数年間積み上げてきた政策の集大成だ」としてマニフェストの「5つの約束」を紹介。
会場との質疑応答が始まると、多くの参加者がどっと手を挙げた。「若者の雇用不安に対する対策をどう考えているのか」という大学生の質問には、岡田幹事長は「若い人たちには危機感を持って欲しい。団塊の世代の人口比率が大きくなると、若い人が投票にいかなければ自分たちに有利ではない仕組みになってしまう」と厳しいメッセージを投げかけ、若者の政治参加をうながした。大塚議員は「マニフェストに就職支援政策を盛り込んでいるが、職を見つけることだけではなく、子ども手当のように、世代間で不均衡が生じないような新たな制度を全体像として見てほしい」と、民主党マニフェストの読み方を示した。
群馬県の女性は県内で工事が進められている八ツ場ダムについて質問。「ぜひ止めて欲しいが、工事が中止になった場合の住民の生活再建に不安が出ている」と指摘したのに対し、福山議員は「日本の大型事業は一度決めたら、事業費が膨れあがろうと、必要性がなくなろうと止まらない。大型事業を止めて、ソフトランディングすることは日本の公共事業の大きな課題だ」として、長年多額の事業費を投じた工事を止めた場合の負の影響」を軽減するための措置を検討していることを説明した。
20代の投票率を上げる運動をしている大学生が「30年から40年後の日本の姿を心配している。高福祉高負担に移行するのか」、3歳と4歳の子どもを持つ34歳の男性会社員が「子ども手当は助かるが、少子高齢化が進む中で、子どもたちが大人になったとき持続可能な社会になっていくのか」と日本の将来像について問いただしたのに対し、岡田幹事長は「日本の最大の課題は少子化だ。このまま進むと年金制度も経済成長も難しくなる。時間はかかるが、人口減少に歯止めをかけるには今から始めないとならない」と語り、福山議員は「21世紀は非化石燃料でどういうライフスタイルを描くかという時代に入っており、ドイツやイギリスはすでにそのモデルをつくっている。われわれ日本には技術があり、それを生かしたライフスタイルを作り上げることが将来世代に対する責任だ」と説明した。また大塚議員は、「公共事業を『道路資本主義』とするなら、30年後の日本は人間が生まれて人生を全うする過程をサポートする『人間資本主義』にしたい」と自説を披露した。
「今回のマニフェストはばらまき色が強くてちょっとがっかり」「高速道路無料化はモーダルシフトに反するし、環境にも負荷がかかるのでは」といった厳しい質問も飛び出した。これに対し、岡田幹事長は「ばらまきとはその場限りのもの。民主党の政策は恒久的にやるもので、構造改革に資する予算措置だと考えている」と反論し、高速道路無料化についても「わたしも数年前まではそう思っていたが、国土交通省の研究でも無料化による経済効果のほうが有料化の収益より大きいことがわかった」「物流コストも下がり、特に地方の経済活性化には有効」と語った。他交通機関への影響については、「競合しているのは一般道と高速道路で、その間での交通量は変わる」、環境負荷は「一般道を止まりながら走るよりは高速道路を通行した方が温暖化ガス削減につながる」「今のように期間限定割引やETC限定は、交通量が集中するので環境には逆効果」と指摘した。大塚議員は「日本が世界最先端の電気自動車を世界中に走らせるようになれば、問題は一気に解決する」とビジョンを語った。
質問はさらに続き、「外交ビジョンがマニフェストには足りない」と、高校生へのキャリア教育のNPOを運営している会社員の男性が発言したのを受けて、岡田幹事長は「世界の成長センターであるアジアとの関係づくり」「アメリカとの信頼関係の継続」「環境や貧困問題などグローバルな課題に取り組む」という外交の3つの柱を説明。「核問題と環境問題について、鳩山代表とオバマ・米大統領の意見は近いはずだ」とも紹介した。また「政権交代しても過去の細川政権と同じ道を歩むのではないか」という大学3年生の男性の懸念についても「わたし自身も経験したが、細川政権の失敗の最大の問題は、7党8会派の脆弱さ。小沢(一郎)さんがいくら豪腕でもまとめきれなかったが、今度は民主党が主導権を発揮できる。政権を取ったら4年間解散せずに頑張っていく」と決意を語った。
このほか、技術開発・イノベーションへの投資、農業政策、温暖化ガス削減の目標値など、幅広く専門的な質問が続出。質問の手は上がり続けたが、予定の時間が過ぎ、司会の蓮舫議員が「子育て、雇用、技術開発など、お金の使い方を変えて、希望の持てる社会を作りたい」とまとめ、最後に岡田幹事長が「皆さんにいろんな知恵を貸して欲しい。よりよい日本をつくるのは、政治家だけでなく、皆さん一人一人の参加によって可能になる。民主党は将来の世代のための政治をやっていると覚えて欲しい」と結び、約1時間の座談会を終えた。
中継が終わったあとは、記念撮影タイム。4人の議員を囲みながら、いっしょに写真を撮ったり、質問の続きを話し込む参加者の輪がしばらく続き、和やかなムードで会は終了した。
岡田幹事長は「鋭い質問や意見が多く出て、たいへん楽しい時間だった。これからもこういう機会を設けて、多くの皆さんと語り合いたい」と感想を述べた。
※この座談会の模様は、下記URLおよび民主党のヤフーオフィシャル「生活が第一」チャンネルで動画を公開しています。
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