鳩山由紀夫代表は17日午後、日本記者クラブ主催の民主党、国民新党、社民党、自民党、公明党、共産党の党首討論会に出席、政権を担い、官僚に丸投げした政策ではなく、「国民の皆さんと一緒に政策を作り上げる」と表明した。
鳩山代表は冒頭、帰省した方々に向けたメッセージとして「ふるさとはどうでしたか」と切り出し、この間の悪政によって「昔と違ってしまったのではないか」とあらゆる面で格差が拡大した現状を指摘した。
官僚に丸投げの政策、冷たい政策の象徴として、「消えた年金」、後期高齢者医療制度を挙げ、民主党が政権をとれば、こうした政策ではなく、一人ひとりの生命が大切にされる政治を実行していくとした。
また、明日公示される総選挙に関して、「この間の自公政権、特にこの4年間の総括を」求めたいとして、この10年間の自公政権によって国民生活がどうなったが問われるべきだとした。
特に、この10年間で家計の所得が100万円減ったことを挙げ、民主党は直接家計を支援する「子ども手当」などを実行すると表明した。
鳩山代表はさらに、昨年のリーマンショックまで政府は戦後最長の景気拡大といっていたが、国民にその実感はなかったとして、「ここに日本の難しさがある」との見解を示し、企業中心の経済、企業団体を通じての予算配分を変えることの必要性を説いた。
そのうえで、麻生首相に対して、数字として年2%の経済成長が達成できたら、消費税率を上げるのかを質した。首相は、「経済対策を優先させる。まだ景気回復は道半ば」と景気対策を続けるとの従来の見解を繰り返すだけで、消費税に関しては明言を避けた。
鳩山代表は続けて、2年前の参議院選挙で「消えた年金」問題を1年で解決すると自民党は主張していたが、解決できていない実態を指摘した。首相は「解決できなかったのは事実。最大限努力をしているので年内には解決したい」と答えた。
また、社民党の福島みずほ党首の質問に答え、「非核3原則は堅持する」と明言した。
さらに、日米沖縄返還交渉に関する密約に関する記者クラブからの質問に、「(政権をとれば)しっかり調査し、事実が明らかになれば公開する」と答えた。
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