小沢一郎代表代行は20日夕、青森県津軽市内にある党関係事務所を訪問。100人近くの支持者、支援者の温かい拍手に迎えられると、多忙を極めるスケジュールでわずか10分程度の滞在時間にもかかわらず挨拶し、激励の言葉とともに大きな勇気を注ぎ込んだ。
小沢代表代行はまず、小泉政権以降、「改革」という美名の下に自由競争、強い者だけが勝ち残ればいいという考えの政治・行政が行われてきた結果、所得格差、大都市と地方の格差が拡大し、不公正で歪んだ社会になってしまったと指摘。「それにもかかわらず、自公政権、政府・与党は皆さんの生活に一向に目を向けようとせず、総理はじめ自分たちの既得権益、地位を守るために汲々としている」との見方を示し、「何としても変えなければならない」と強調、「国民の生活が第一。」「政治は国民の生活を守るためにある」とする民主党の政策実現への決意を語った。
自身の地元、岩手県の現状にも触れながら「このままでは地域社会が本当に心配。苦しくなる一方」だとして、「政治を変えよう」と呼びかけると、事務所内は賛同の拍手と声援に包まれた。
挨拶後に記者団の質問に答えた小沢代表代行は、青森県について「自民党の地盤の強いところ」との認識を示しながら、「全国どこを回っても地方の人たちの多くが『このままではダメだ』『今の政治を変えなくてはいけない』という気持ちをもっている。その気持ちをしっかりつかまなければならない。現在の政治への不信感、不満をしっかりとらえて我々の主張を訴えいくことが大事」だとした。
また、「政権交代を実現した場合に就きたいポスト」はとの問いには、「私自身は別に何もない」ときっぱり。そのうえで、「総理をはじめ自公政権は、政治を自分たちのポスト、既得権益を守るための道具にしている」と厳しく批判し、「国民生活に目を向けた、国民サイドに立った政権を作ると同時に、それによって日本に本当の意味での議会制民主主義を定着させるのが私の願いであり、実現きれば政治家として十分満足」と語った。
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