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2002/05/08
【衆院事態特】石井議員、イージス艦派遣裏工作問題を追及
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 民主党の石井紘基議員は、衆議院武力攻撃事態対処特別委員会で8日、海上自衛隊幹部が米軍に対し、海上自衛隊の保有するイージス艦やP3C哨戒機のインド洋派遣を米側から要請するよう裏工作していたと報道された問題などを質した。

 石井議員は冒頭、「防衛庁や外務省は国民の命や国の将来に責任を持っている。場合によっては戦争状態になるという法案の議論をするからには、きちっと答弁しないと国民は納得しない。海自幹部が在日米海軍にイージス艦派遣を要請してくれと働きかけたという報道は、事実とすればシビリアンコントロールの観点からきわめて重大な問題」と前置きした上で、働きかけがあったとされる4月11日の海自幹部と在日米海軍チャプリン司令官との会合について、事実関係、会合の内容の説明を求めた。

 中谷防衛庁長官は、「海上幕僚監部防衛部長と在日米海軍司令官が月に1、2度意見交換などのために会合をすることがある。5月6日の新聞報道について確認したところ、イージス艦派遣を働きかけたことはないと確認した」と答弁。会合の内容については「私に伝わってきたのは、報道のような事実はないということだけだ」と答えた。

 川口外相も、「海幕の件は承知していない。4月29日に与党幹事長らがワシントンでウォルフビッツ米国防副長官に会った際に『日本のイージス艦やP3Cの派遣は有用だ』との発言があったが、これは要請ではなく考えを述べたもの」などと答弁した。

 石井議員は、「防衛庁長官や同庁幹部の知らないところで幕僚幹部がこのようなやりとりを直接行っているというのは、シビリアンコントロールの関係で非常に心配だ。十分に全体の情報を把握してもらわないといけない」と防衛庁長官らの態度を厳しく批判した。

 石井議員はまた、一連の外務省不祥事で更迭された歴代事務次官の林・柳井・川島氏らの退職金額について外務省が公表を拒んでいる問題を取り上げた。外務省の北島官房長は「特定職員の退職金額は個人情報にあたるので公開できない」「公表していないのは外務省だけではない」などとして、在職年数などに応じた一般的な退職金額の説明にとどめた。

 石井議員はこの答弁に納得せず、審議が数度にわたって中断。昼休みをはさんだ石井議員の質問時間の最後に、川口外相が「総務省人事局と相談したが、個人のプライバシーなので公表しないというガイドラインがあるとのことだった」とし、A氏・B氏・C氏と個人名を伏せた上でそれぞれ9100万円、8900万円、9500万円であると答弁した。

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