鳩山由紀夫代表は7日夕、党本部で記者団に対して、同日行われた幹部会の内容等について語った。
いわゆる連立協議が必ずしもまとまっていないなか、民主党からどういう政策的な中身を示しているかについて幹事長から話があり、連立協議の行方に関して説明があったことを鳩山代表は明らかにした。
あわせて、小沢一郎代表代行の幹事長就任について幹部会で報告したとして、「代表としても、さらに代行としても、この衆議院の民主党の勝利、国民の皆さんの勝利に導いていただいた功績は大いなるものがある。従って、これからも選挙につよい民主党の体質を作り出していくために、参議院選挙が来年にあるわけだから、幹事長として党務をしっかりやっていただきたい。そのことを他の幹部の皆さんに了解いただいた」と語った。
幹部会で主要人事の骨格が決まったのかとの記者の問いには、「連立の協議を行っている最中だから、そのことは申し上げることはできないということをご理解いただいた」と述べ、小沢幹事長の起用に関して出席者の承認を得た会であると重ねて述べた。
社民党が求めている3党トップによる協議機関の設置に関しては、「私どもの考え方としてやはり政策を決めていくのは政府のなかであるだけに、政府のなかで基本的に党首クラスがときに応じて集って、基本政策に関する閣僚委員のようなものをつくって、これは連立の協議が整ったときの話ではあるが、3党が党首クラスで議論してまとめていく姿を考えていきたいということになった」と述べた。
また、同日行われた朝日新聞主催のフォーラムで、温室効果ガス排出削減の中期目標について「2020年までに1990年比で25%削減をめざす」と明言した点について問われ、「産業界からたいへんな懸念が聞こえているが、かつて私どもは科学技術の力によっていろいろな苦難を乗り越えて、むしろそのことで世界に向けて技術の最先進国としての役割を果たして、そのことが経済をリードしてきた経緯がある。従って、このことが世界的な流れであるから、日本がリード役をつとめていくことが日本にとっても産業界にとっても将来的にはプラスになる。そのように理解しているから、あえて申し上げたと語った。
同時に「(他の)主要国が自分たちはやらないということになって日本だけが責めを負うようなことになってはいけない。われわれ一国がいくらやっても気候変動の解決にはならない。従って、われわれがやる気を示すことによって他国にもやる気を示していただく。それが前提だということも申し上げた」とした。
さらに、政府がこれまで国会答弁などで、高速道路無料化の経済効果に関する試算について「国土交通省がまとめたものは存在しない」としていたにもかかわらず、国交省が2007年度に行っていた経済効果の試算内容が6日に明らかになった点についての見解を問われると、「大変失礼な話」だと表明。「役所はこういうもので野党に対しては真実は明らかにしてこなかった」と指摘したうえで、「私どもが政権をとることによって、こういった隠蔽的な姿が一掃されて真実の姿を国民の皆さんに表すことができる。まさにひとつの大きな事例があらわれた。我々がもっともっと国民の皆さんのために働く場があるということを実感した」と語った。
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