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2002/05/08
【衆院厚労委】金田議員、医療制度抜本改革の方向性を質す
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 8日、衆議院厚生労働委員会において、医療費の自己負担を3割に引き上げる政府提出の「健康保険法等改正案」、民主党提出の「医療の信頼性の確保向上のための医療情報の提供の促進、医療に係る体制の整備等に関する法律案」(患者の権利法案)等についての本格的審議が開始され、金田誠一議員が質問に立った。

 金田議員はまず、医療制度抜本改革の方向性について「小泉改革は市場原理、競争原理至上主義のアメリカ型。日本は生活大国のヨーロッパ型を目指すべき」と質した。坂口厚労相は「改革なくして成長なしという小泉首相の意見は、その通りと思う。アメリカ型やヨーロッパ型、北欧型などがあり日本は日本型を目指す」と医療改革の方向性についての明言を避けた。

 更に金田議員は「日本の医療改革は、ヨーロッパの中でも保険方式を採っているドイツ型がモデルになる。ドイツでは突き抜け方式を採っている、保険者が自立している、保険者間で競争の原理が働いている、エイジズムを排除しているなどが特徴であり、日本も検討すべき」と質した。坂口厚労相は「保険と国庫負担と自己負担がどうあるべきか、財政負担を考えることが先と思う。抜本改革の方向性は年内に出す」とし、医療改革の具体的方向性について示すことはなかった。

 金田議員は「医療制度の抜本改革を行うには理念と制度設計が先。財政負担が先という坂口大臣の意見は問題。損得で医療改革をやろうとするからいつまでたってもできないし、今回の改正案も抜本改革とは程遠い。ドイツのように理念に基いて医療制度の抜本改革を行うべき」と突き抜け方式の導入やエイジズムの排除、リスク構造調整の導入などを提唱したが、坂口厚労相は最後まで抜本改革についての明確な答弁を避けた。

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