小沢一郎幹事長は16日午前、国会内で全国知事会会長の麻生・福岡県知事と面談し、民主党が進める分権型陳情への改革に関して意見交換した。
民主党からは幹事長室で陳情対応の総括を行う高嶋良充筆頭副幹事長、同対応で総務省を担当する佐藤公治副幹事長、福田昭夫衆院総務委員会筆頭理事が同席した。
面談後に高嶋筆頭副幹事長は記者団に、「知事会長として表敬をかねて訪問され、地域主権を何としても新政権で実現してほしい」との求めがあったことを明らかにした。
また、地方経済の落ち込みへの憂慮が示され、何とか経済活性化策を考えた景気対策をとの要請があり、小沢幹事長も「ひどい状況になっていることは、私も地方を回って実感としてわかっている」と応じ、意見を交わした。
面談ではさらに、地方分権という観点から、党として陳情等を受ける、民主党の陳情対応システムは有効だとの認識が麻生知事から示された。
高嶋筆頭副幹事長は、これは過渡期であると説明するとともに、4年間の民主党政権の間に一括交付金制度を何としてもやり遂げる考えを表明し、そうなれば、新しいシステムをつくったが、これさえも不要になると麻生知事に語ったことを記者に明らかにした。
知事からはまた、省庁や与党の関係担当などをまわり、状況によっては省庁の支部・分局まで足を延ばして陳情してきたこれまでの状況が語られ、「こういうことをやること自体が無駄だと思っていた」と述べられた。
高嶋筆頭副幹事長はさらに、麻生知事から、地域主権の実現にあたっては知事会としても頑張って、すべてが完結できるような体制をひくことも必要との認識が示され、各知事にも各地域で力を入れていくよう求めていくとの考えが語られた。それに対して小沢幹事長からは、地域の自立を求める考えが示されたことを高嶋筆頭副幹事長は明らかにした。
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