地方自治体議員フォーラム全国研修会・総会では25日午後、全体講演に続いて古田敦也・元ヤクルトスワローズ監督、鈴木寛文部科学副大臣によるトークイベント「子育てキャッチボール〜ボールひとつから始まる教育再生―地域と組織そして人、スポーツを通じて経験したこと―」を開催した。
鈴木文科副大臣ははじめに、古田氏との関係を紹介。特に、2004年の球団再編成問題における選手会長としての奮闘ぶりを改めて称え、自身も仙谷由人行政刷新担当大臣らとともに2リーグ12球団制を守るために署名活動を行ったことなどを振り返った。
「この問題は、人口が減少するなか社会が縮小再生産の方向へと向かっている日本を象徴している」として、地域主権、地域再生の必要性を改めて指摘。また、サッカーのJリーグについては、東京中心からの脱却、自分たちの地域でチームを立ち上げて運営するという、成功体験のひとつではないかとその意義を述べた。
古田氏は、事業仕分け作業などを見ていて「僕でもものを言いたくなってきた」と新政権への期待を表すとともに、鳩山政権には「日本をどう元気にさせるのか」、「日本として産業をどう再生させていくのか」をわかりやすく示し、メディアを上手く使って国民をその気にさせることが重要だと語った。
鈴木文科副大臣は、トッププロと子どもたちとの交流機会を設けることで人材のピラミッドを底上げさせる「八ヶ岳計画」なる持論にも言及。「世界に通用する人材を育てるためには」、「成功経験の大切さ」など、多岐にわたって古田氏とトークを展開した。
古田氏は最後に、参加した地方議員に対して、「(政権交代により)聞く耳は持ってもらえたはず。届くとは思うので声を上げていくことがまずは一番大切。できないと思ったらできない」と激励。「腹をくくってしっかり行動すると、その気持ちがその下についてくださる人に伝わるので進んでほしい。声を上げていい時代になっているので、俺たちから盛り上げるんだと言う気持ちで『その気にさせてほしい』」と重ねて求めた。
鈴木文科副大臣は、「傷つくことを恐れていては絆は生まれない」と応じると、霞が関から市民へと大政奉還した今こそ政治を変えられるチャンスだと改めて強調し、締めくくった。
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