平野博文官房長官は26日午前、首相官邸で会見し、政府の行政刷新会議が在日米軍の駐留経費負担(思いやり予算)の事業仕分けを行うことは適切か否か記者に問われ、「確かに思いやり予算というのは日米との2国間での負担部分であるので、事業仕分けにふさわしいのかふさわしくないかという議論は別の議論だと思っているし、そこで議論されることは私としては否定はしない」と述べたうえで、事業仕分けにおける議論の経過をふまえて政治的に判断すればいいとの考えを示した。
また、予算編成のスケジュールについて問われ、「できるのかどうかではなく、メドにやらなくてはいけない。あくまでも年内編成をしたいという考え方に立って鋭意努力をいただいているところ。そういう目標は立てておきたい」と表明。極端にいえば12月末日までかかる可能性もあるかとの記者の重ねての質問には、「かからないようにしたいと思うが、状況を見ないとわからない。少なくとも年内編成は成し遂げていきたい」と語った。
さらに同日午後の会見では、同日円相場が86円台に入り、14年ぶりの水準に上昇したことに対して、「為替の問題については非常に大事で影響が出るかどうか注視して見守っている」と現状を述べた。また今後も円高が続いた場合、政府として直接対応をとるかとの問いには、「今、財務大臣を中心としてそういう観点で注視している」と円高が続いた場合の政府対応を示唆した。
最後に同日衆議院厚労委員会で肝炎対策基本法案が可決され、衆院を通過したことで同案の今国会成立の見通しが立ったことに対して平野長官は、「同法案は元々民主党が各関係者と早期問題解決に向けてきた。今日衆院を通過したので、できるだけ早く法案を通していただいて患者の皆さん方には少しでも安心をしていただきたいと願っている」と感想を述べた。
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