官邸内で16日夕、政府・民主党との各種陳情・要望に関する意見交換会を開催。政府側は鳩山由紀夫総理大臣(代表)はじめ関係閣僚が、民主党側からは小沢一郎幹事長はじめ副幹事長ら陳情をとりまとめたメンバーが参加し、民主党側から示された平成22年度予算重要要点(下記ダウンロード参照)の説明がなされた。
平成22年度予算重要要点では、「国民の生活が第一。」の基本理念に立ち、政権や予算の旧来の優先順位を一新することが国民の負託に応える責務だとして、政権交代で国民に約束した政治の実現のため、政府に対し予算編成を行うにあたっての留意点を明記している。
冒頭、党側を代表して小沢幹事長が挨拶し、鳩山総理をはじめ政府側に対し、このような機会が設けられたことへの感謝の意を表明。そのうえで、党側には全国各地から議員、都道府県連を通じて2800件の要望が寄せられたと報告し、党が意見を聴取したものを政府に伝えるという新たな陳情システムは、国会議員、地方議員を含め「やりがいがある」、「働きがいがある」と評価されているとも述べた。報告する陳情は「党というより全国民からの要望である」と強調、できる限り予算に反映していただきたいと要請した。
これを受けて鳩山総理は、「新政権は政府・与党一体となり運営していることは何よりありがたい。皆様のお力を借りながら、まだまだ駆け出しではあるが「『国民の思いここにあり』という思いの下に新しい日本をつくるため行動を進めていきたい」と挨拶。「党のご意見、要望というより国民の思い」との小沢幹事長の言葉に「その通り」だと応じ、「国民の皆さんにとって日本の政治が変わったとご理解いただける場でもあると思う。有効な時間にしたい」と語った。
意見交換会後記者団に対し細野豪志組織委員長(企業・団体委員長兼務)は、「この秋に入ってから様々な要望が党本部に届いており、民主党サイドで受け止め、議論を積み重ね主要な要望事項として提出した」と説明。「鳩山総理はじめ出席した政権の皆さんに受け止めて頂き、できる限り実現していきたい」と語った。
意見交換会の内容について、民主党側から7人が発言、各省庁への個別の要望の概略についても説明がなされ、小沢幹事長が「政治主導でこうした要望について実現するよう、最大限努力して頂きたい」とコメント。最後の締めには輿石東幹事長職務代行(参院議員会長)から「これから各都道府県連が要望を上げてきたものについて各政務三役に届けるので、その優先順位を最大限尊重して要望の実現にご協力いただきたい」との趣旨の発言があったことをあわせて報告した。
具体的な要点に関しては、「マニフェストを誠実に、着実に実行していくという決意は変わっていない。民主党の議員、鳩山政権のメンバーも同じ」と強調。そのうえで、様々な経済状況の変化、税収の落ち込みを踏まえ、歳出を増やす部分ばかりでなく切り込む部分についても意識して方針を示したと述べた。
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