小沢一郎幹事長は21日午後党本部で定例の記者会見を開き、質問に答え、国民が一番望んでいるのは、長期的には従来からの医療・介護・年金・福祉などのセーフティネットの構築であり、これに農林水産業を加え、さらに、小泉政権時代に導入された派遣労働の自由化などの問題のある制度の見直しなどの雇用のセーフティネットもそうであるとしたうえで、「当面は、経済の活性化によって、収入も雇用も安定した生活になること」だとして、これに力を注ぐことを示唆した。
また、16日に行われた政府・民主党との各種陳情・要望に関する意見交換会において民主党側から示された平成22年度予算重要要点にある、マニフェストの見直しにかかわる部分の説明に関して、予算編成の基本方針で約44兆円に国債発行額を抑えるとした以上、「党が自分たちの内閣が決めた方針と違うようなことを要求したら不見識」であり、国民の皆さんが何を優先的に考えているかを勘案した結果、子ども手当の所得制限、ガソリンなどの暫定税率の維持を幹事長室で決めたことを明らかにした。そのうえで、小沢幹事長は、「結果は世論調査でも出ている」と述べ、調査結果でも「やむを得ない」との声が多数を占めていることを踏まえ、党側の判断は間違いではないとの考えを示唆した。
さらに、天皇陛下の国事行為に関して、外国要人との会見は「憲法には国事行為とは書いていない。しかし、天皇陛下の行動はすべて内閣の助言と承認に基づき、行動の責任は内閣が負う。内閣が判断したことについて、天皇陛下が行動するのは当然」と述べ、先の中国の習近平国家副主席と天皇陛下の会見は、当然との見解を改めて示した。
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