菅直人副総理・国家戦略担当大臣は5日午前、官邸で今年初の閣議後に会見を行い、年頭に当たって、国家戦略室としての取り組みとして、鳩山内閣における経済成長戦略の基本方針「新成長戦略〜輝きのある日本へ〜」の具体化に向けて積極的に進めていく考えを明示した。
新年の挨拶に続いて菅副総理は、「マーケットも全体としてはいい方向に推移していると思う。昨年の暮れ、そして4日、5日と、全体として日経平均(株価)も順次上がってきている」と指摘し、「今日も1万700円台ということで、年初の鳩山内閣のスタートを祝ってくれているとも思える」との見方を示した。
また、初閣議後の閣僚懇談会で、今年全体を見通した内閣としての意見交換会を行おうと年末以来の提言を改めて提案したと説明。12日の閣議後に「少し長い時間をとって全体の議論をしようかという話になっている」と語り、重要課題に関する意見交換の場を平野博文官房長官を中心に調整していることを明らかにした。
同時に、官房と行政刷新会議と国家戦略室とが、それぞれの省庁について、関係する特別会計、特別行政法人、公益法人の問題について、各省庁の政務三役を集めて数日間を使って意見交換していきたいとの意向を示した。
そのうえで菅副総理は「マニフェストを改めてお正月に見たが、このなかでも第一の項目にある『国の総予算207兆円を全面的に組み替える』という部分が昨年の予算編成のなかでは充分にそこまで進めることができなかったというのが私なりの反省である」と述べ、そういった意味でこの点を中心に、それぞれの省庁を含めて、全体としてマニフェストを総点検する必要があると指摘。「点検をするなかから、参議院選挙のマニフェスト、さらには平成23年度の予算に向かっての、いろいろな作業を行うベースにしなければならない」と語った。
さらに、マニフェストの総点検は主に行政刷新会議が中心になって行うことになるとの見通しを示すとともに、国家戦略室としては昨年12月30日に示した鳩山内閣における経済成長戦略の基本方針「新成長戦略〜輝きのある日本へ〜」の具体化に取り組む意向を表明した。
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