鳩山由紀夫総理大臣(代表)は6日夕、官邸で記者の質問に答え、同日午後、藤井裕久財務大臣から診断書とともに、辞職願いの届けがあったことを明かし、「健康上の問題はどうしようもない話なので、辞表を受け取らせいただくことにした」と語った。
そのうえで、菅直人副総理・国家戦略担当大臣と仙谷由人行政刷新担当大臣を官邸に招き、菅副総理には財務大臣の兼務を、仙谷行政刷新担当大臣に国家戦略室の兼務を要請し、快諾を得たとし、「経済・財政担当は引き続き菅副総理にお願いすることにしたところだ」と述べた。同時に、科学技術担当は川端達夫文部科学大臣が兼務することになるとした。
鳩山総理はまた、藤井財務大臣の体調について、「診断書を見せていただいて、公務を大臣としてこなすのは困難であると書かれてあった。医者の診断というものは重く受け止めなくてはならないと思った」とも述べた。
昨日段階では「子どもである予算案を生み出してもらったのだからしっかりと育てていただきたいと申し上げた」が、藤井財務大臣から「やりたい思いは充分にある。これからも財政に関しては何でもお手伝いするが、大臣という職だけは」辞したいとの求めがあり、辞職願いの受理に至ったことも明かした。
後任人事の狙いについて問われたのに対しては、予算案を決めていくに当たって、藤井財務大臣が努力したのは言うまでもないが、側面でしっかりと支えた第一人者が菅副総理であったことは自他共に認められることであり、藤井財務大臣も同様の見解であると指摘。同時に「対外的にも様々な活動をしていただかなければならないということも
あり、菅副総理に兼務していただくのが最も適当だと思っている」とした。
さらに、記者から財務大臣辞任のダメージを問われ、「ダメージを最小限にするために、この予算案をつくるにあたって一番近くで見てこられた方を財務大臣に後任にした。菅副総理ならば充分にこなしていただけると思っているので、心配していない」との見解も述べた。
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