■平野博文官房長官会見■
事前通告あれば政治家同士で議論できる。法制局長官の陪席なしでも弊害はない
平野博文官房長官は22日午前、官邸内で記者会見を行い、予算委員会の質疑への法制局長官の陪席を、政府が野党に対して非公式に打診したとされる一部報道に関し、そのような事実はないと否定。「国会における政治家同士の議論という観点で、事前に通告を詳しくいただければしっかりとした議論ができると思う。また、より丁寧な答弁ができる」と主張、法制局長官が陪席しないことによる弊害はないとの認識を示した。
国会法の改正を含め、民主党内では政治主導で国会対応していくための国会改革の仕組みづくりに取り組んでいることを改めて説明し、2日前に必ず質問提出を求めるなどと一例を紹介。そのことを前提に政治家と政府が答えていくことであり、現在は過渡的な状態であるとした。
同日午後の会見で平野官房長官は、水俣病不知火(しらぬい)患者会が国と熊本県、原因企業のチッソを相手に損害賠償を求めた訴訟で、熊本地裁は同日午前、原告と被告双方に和解を勧告、午後から和解協議が始まったことに言及。「この問題については政府としても何としても早期に解決するべく、全力で協議を成功裏に終わらせるよう努める」と表明した。水俣病裁判史上で、国が和解のテーブルに着くのは初めて。民主党は水俣病未認定患者に一時金などを支給する水俣病被害者救済法案を提出するなど、野党当時から被害者救済に向け力を尽くしてきた経緯がある。
さらに、閣議後の夕方の会見で平野官房長官は、閣議において平成22年度一般会計予算、特別会計予算、政府関係機関予算と平成22年度の経済見通しと経済・財政・運営の基本的態度について決定したと報告。また、原口一博総務大臣と長妻昭厚生労働大臣から雇用保険2事業に関する行政評価・監視の結果についての発言があったと明かした。
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