9日、民主党の鳩山由紀夫代表は、作家の城山三郎氏、角川書店社長の角川歴彦氏と党本部で懇談し、国会で審議中の個人情報保護法案について意見交換した。
意見交換後の記者会見で鳩山代表は、「城山さんは今の個人情報保護法案は治安維持法より悪いとおっしゃている。民主党の考え方を決めるためにご高説をうかがった。今の法案は政治家をスキャンダルから保護する法案になった。元々の個人データ取扱い法にすべきというお話だった」と述べた。
城山氏は「今日ここに来る時、地下鉄で私と同年配の方から頑張ってくださいと言われ、拍手も受けた。この方は戦争の怖さ、戦争へ向かう時代の暗さを経験された方だろう。あの時代に育った人間はとんでもないと思う。この法案では後々の人たちがとんでもない所に追い込まれる。代議士は分かっているのか。国のことを考えればおかしいと、党を飛び出すべきだ。政治家はもっと国のことを考えるべきだ。戦前の浜口首相や、井上蔵相が本物の政治家」と、法案を厳しく批判。小泉内閣についても「やるべきことせずに、やってはならないことをしている」と断じた。
角川社長は「雑誌協会として最初からこの法案に反対してきた。新聞協会とも歩調が合い、喜んでいる。データ取扱い法ならいい」と述べた。
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