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2010/02/03
【参院本会議】地域経済の活性化に向け「地産地生」を主張 鈴木議員 
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 鈴木陽悦議員は3日午後、参議院本会議で民主党・新緑風会・国民新・日本を代表し平成22年度予算案に対して質問した。

 鈴木議員ははじめに、鳩山内閣が「コンクリートから人へ」の政治目標に沿って編成した平成22年度予算案は、「政権交代があってこそ初めて可能になった」内容だと評価。その大きな特色は、これまでの法人や企業を通じた間接支援ではなく、家計に直接支援するやり方に転換させたことだと指摘するとともに、鳩山由紀夫総理(代表)に総括的評価とポイントを改めて確認した。

 鳩山総理は「政治主導でメリハリのついた予算ができた」と述べ、前年比で公共事業費18.3%減、社会保障費9.8%増とする予算配分をはじめ、子ども手当の3兆円など、マニフェストに係わる政策に関しては事業仕分けによる歳出削減で国債発行に頼ることなく捻出できたのは政権交代の成果だと主張した。

 次に鈴木議員は、地域主権を一丁目一番地と位置づける政府の姿勢に同調し、今回の予算における地域主権地域の活性化を実現に向けた方策と財源について質問。

 鳩山総理は、地域主権は民主党の一丁目一番地だと強調し、「地域のことは地域で決めることができる国のあり方に大きく変えていく。地域主権に向けて工程表を用意し着実に進めていきたい」と力を込めた。

 原口一博総務大臣は、国と地方の協議の場の設置や直轄事業負担金の撤廃など地域主権の確立に向けた取り組みの一例を紹介。財源については一括交付金に向けた作業を進めるとともに、来年度予算における11年ぶりの地方交付税増額にも言及、「地域にある資源、地域自らが富を生み出す地域の『創富力』を緑の分権改革によって高めていきたい。地域が自由に使える財源強化に努めていく」とした。

 これに関連して鈴木議員は、大都市への人口集中が進む一方で地方が疲弊しているとして、地方に元気を取り戻す地域経済の起爆剤となるような、新しい産業を育成する必要があると指摘。地方にある自然、文化遺産など、多様な観光資源、特産物など豊かな地域資源を生かす「地産地生」活動により地域の経済の活性化を図ることが重要だと持論を述べ、新政権ならではの抜本的な地域活性化をどのように具体化するかを鳩山総理に訊ねた。

 鳩山総理は、「『地産地生』の発想に共感を覚える。消費のみならず、多様な地域資源、観光資源を地域で生かす取り組みを政府でも支援していきたい」と表明。NPOなど新しい公共との連携のもとで特区制度などを活用し、地域活性化を行うことが必要だと説いた。

 また、直嶋正行経済産業大臣は地域経済の活性化について「日本経済が持続的な経済成長図るために不可欠」との認識を示したうえで、具体的な方策と将来のビジョンについては、「国・地方自治体と産業界が力を合わせ地域経済の自立再生活性化に取り組んでいきたい。具体的には地方経済産業局をフルに活用し、今後の地域支える成長産業の創出を支援していく」とした。

 直嶋経産大臣は中小企業に対しては、金融対策のみならず、経済全体を立て直すことによって中小企業にも仕事が波及するような施策が必要だと述べ、家電や住宅版エコポイント、貸付金利の引き下げと同時に、需要を開発する中小企業を後押しする政策として研究開発や農耕商工連携の促進を支援していくと主張。「今後とも中小企業の立場に立った支援に全力を尽くす」と表明した。

 続いて鈴木議員は、前原誠司国土交通大臣に対し高速道路政策、赤松広隆農林水産大臣に戸別所得補償制度などについてそれぞれ見解を質した。

 前原国交大臣は、「地域間交流の活性化に向けて高速道路無料化を段階的に進めていく。6月から平成22年度の1000億円の予算なかで1600キロの無料化を実施し、地域経済の効果等を検証する」と説明。道路整備についてはこれまでの経緯や国民の意見を聞きながら必要な事業を効率的にできるよう、来年度の概算要求までに抜本的なあり方を見直していきたいとした。

 赤松農水大臣は、戸別所得補償制度について、自公政権下で行われてきたこれまでの「作らせない農政」から「作る農政」と転換するものであり、生産調整についても強制力をなくすと主張。コンクリートから人へとの基本理念のもと農業者に直接支援し、重点的に配分していくものだと説いた。自給率向上については、前政権の45%から50%を目指すと同時に、生産、加工、流通・販売の6次産業事業化との連関が重要だと述べた。

 最後に改革に取り組む決意を問われた鳩山総理は、「国民の声をとことん大事にする政権をいかにしてつくりあげていくか、できる限り現場、国民の皆さんのもとに足を運びその声に耳を傾けていきたい」と表明。マニフェストおよび3党合意は生活現場の真摯な声を聞きつくりあげたものであり、平成22年度予算の成立と着実な執行が大事だと強調し、「そのことによって日本丸の舵取りの重責を果たしていきたい。山積する課題に取り組んでいきたい」と語った。

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