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2010/02/04
【参院決算委】ムダ遣い撤廃に向け予算節減努力を評価する制度を 那谷屋議員
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 那谷屋正義議員は、4日午前の参議院決算委員会で平成20年度決算検査報告、教育、雇用問題に関して鳩山由紀夫総理大臣(代表)はじめ関係閣僚に質問した。

 那谷屋議員はまず、鳩山総理に対し、平成20年度決算の国会提出時期の前倒しを要請。決算委員会を充実させていくことと事業仕分けの両輪により自民党長期政権下でのこの国の予算のムダ遣いを徹底的に洗い出すことが重要だと説いた。

 鳩山総理は「決算を重視することにより翌年は難しいとしても翌々年の予算に反映させることができる。今年からはできるだけ早めに提出し参院を中心に決算で十分審議し予算編成に反映させることが肝要」と述べ、前向きに検討する姿勢を示した。

 また、検査報告書では国・地方の不適正な経理やムダ遣いが過去2番目の717件、過去最悪の2364億円が指摘されていることについては「誠に遺憾」だと回答。一方で、会計検査院の指摘に基づき、平成22年度の予算編成するにあたっては公益法人などへの基金を取り崩す努力をし、過剰な基金の積み立ての国庫返納などを行い2364億円のうちの総額1690億円分を22年度の予算に反映させることできたと政権交代の成果を強調した。

 那谷屋議員は、今回特に、検査の対象となった26府県、2政令市、13市町村の自治体全てと厚生労働省、経済産業省など多くの行政機関において不適正経理が指摘されたと問題視、再発防止に取り組む決意を改めて確認した。

 鳩山総理は「国や地方自治体への信頼を損なうこと、確実に改善しなければならない。新政権においてはこのようなことがないよう最善の努力していく」と明言した。

 そのうえで、このような事態を招いた原因を分析する必要があるとして、頑張ってムダ遣いを減らし予算を節約した担当者が、次年度以降の予算が減らされるとマイナス評価される仕組みを改める必要があると主張。節減努力に対する「メリットシステムの導入」等を提案し、特別会計、独立行政法人等における資産の徹底的な洗い出しを求めた。

 菅直人副総理兼財務・金融担当大臣は、従来の評価システムが良心的な行政運営を歪めてきたとして、新政権では繰越制度を簡略迅速にするとともに、複数年度予算というかたちでの行政運営の執行を考えていくと表明。メリットシステムの導入にも前向きな姿勢を示した。

 次に、教育問題を取り上げ那谷屋議員は、絆や生きる尊厳を大切にする鳩山総理の描く社会像を形づくるためには、その根幹には「人格を養う教育」が据えられるべきだと主張。「教育こそ最大の成長投資」という理念実現に向け、その担い手である教員が置かれている過酷な労働実態にも言及し、米国、ドイツ、フランス、イギリス各国に比べ、授業時間は少ない一方で放課後の生活指導など勤務時間が多いとして、物心両面で支えていく必要あると述べた。

 鳩山総理は、「改めて大変さを実感。必要な手当をしなければならない。教員の数の問題を含めて取り組み、新しい公共の理念に基づき、ボランティア教員を動員するなど、超過勤務の実態を放置しておくわけにはいかない」と実態改善を約束した。

 教員免許制度についても那谷屋議員は、教員免許だけがなぜ更新性なのか、精神的にも金銭的にも苦しい状況だと指摘。これに対し川端達夫文部科学大臣は、教育には専門性、コミュニケーション能力、保護者、地域との対応など求められる質が高いとして過程研修の必要性を強調、免許制度が抱える問題については見直していく考えを示した。

 那谷屋議員は、学校施設耐震化の早期完了に向けた財政措置について「人のため、いのちを守るための予算」だと主張。災害時には学校で避難生活を送るなど被災者の命をつなぐライフラインとして機能しているとも述べた。

 鳩山総理は、「耐震化予算を拡充していきたい。2兆円の景気対策の枠をできるかぎり充当していきたい」と表明。推進計画をつくり早期完了を目指すとした。

 最後に、雇用問題に関して那谷屋議員は、今春卒業予定者、とりわけ高卒者の深刻な内定状況が厳しいことを問題視。県内就職希望者がやむなく県外へ就職、親の援助により進学するなど内定率の算定に乗らない層があることを指摘し、そうした層への配慮とともにいっそうの実効ある対策をと要請した。

 長妻昭厚生労働大臣は「ご指摘のように新卒者の内定率は大変低い、統計を取り始めてから最悪の数字」と答え、ハローワークに新卒者向けためだけのジョブサポーターを増員し、学校を訪問し就職担当教員と相談したうえで企業を回りその連携を強化するほか、3月末までに厚労省主催で新卒者向けの就職説明会を150回開催するなど新卒者の就職支援体制を強化していく考えを明示。そのほか、体験雇用を実施する企業には助成金を出す、就職訓練に従事させ一定の条件のもとに生活費を出すなど、最終的なセーフティネットを設けて万全を期すと述べた。

 那谷屋議員は、「安定して職につけるよう、国がしっかりやらなければならない」と、長妻議員を中心に雇用対策をさらなる充実、強化を求め、質問を締めくくった。

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