トップ > ニュース
ニュース
ニュース
2010/02/05
【衆院予算委】新成長戦略として省庁の壁を越えた総合化する仕組みを 古賀一成議員
記事を印刷する





 5日午前の衆議院予算委員会で、池田元久議員に続いて質問に立った古賀一成議員は、鳩山内閣における経済成長戦略の基本方針である「新成長戦略〜輝きのある日本へ〜」に関して、省庁の壁を越えた総合化を進めるよう提言、政府としての取り組みを求めた。

 古賀議員ははじめに、鳩山内閣が決定した新成長戦略に関して今後どう展開していくのか、鳩山由紀夫総理大臣(代表)に改めて確認。

 鳩山総理は、6月までに具体的な中身をつくりあがるとして、「ピンチをチャンスと捉え、供給サイドから需要サイドに立ち、少子高齢化、長寿時代にライフイノベーションという発想で『健康(医療・介護)』をキーワードにこの国を成長に導く。また、『環境・エネルギー』分野で世界に先駆けた技術、グリーンイノベーションを世界に発信していく。この二つを車の両輪として成長産業を考えていきたい」と表明。また、アジア全体を内需と捉え、協力することで日本経済を前に進めていきたいと語った。

 古賀議員は、新成長戦略の各分野を進めていくうえで、日本の地域、中小企業、発明家などの素晴らしい技術を総合化し、全体をコラボレーションする必要があると主張。これまで縦割りによって産業になりえなかったものがあると分析し、新成長戦略として地域に眠る中小企業等民間の技術を省庁の壁を越えて総合化、産業化する仕組みをつくるよう、検討を求めた。

 仙谷由人国家戦略・行政刷新担当大臣は、これまで総合化する力の欠如により技術開発のさらなる発展が妨げられていたとの認識を明示。「日本全体の経済の問題としても、総合化し、ファイナンスをつけ、マーケティングを担える人材を組み込み、国内はもとよりアジア、先進国でも展開できる体制をつくる。今度の新成長戦略では総合化を具体的に書き込んで体制をつくりたい」と答えた。

 そのうえで、古賀議員は縦割りを超越した「総合化枠」の新設と地域主権の社会資本整備が必要だと提起。地元九州の筑後町を例に、道路と治水の事業を一体化することで用地買収の必要がなくなり迅速に効率的に進めることが出来るとして、国土交通省内でコラボレーションすることが地域に資する社会資本整備を進めることになると説いた。

 前原誠司国土交通大臣は古賀議員の提案に同意し、具体的なプロジェクトにおいて省内の垣根をとって進めていきたいと表明。来年度予算においては補助金を社会資本整備総合交付金として地方にとってはできるだけ自由に使えるようにしたと説明、国の直轄事業についても地元の要望があればその方針の下に実行していく考えを示した。

 菅直人副総理兼財務・経済担当大臣も「全く同感」と述べ、縦割り行政の弊害を指摘するとともに、新成長戦略の6つの柱においてはそれぞれ担当者を決め、相談に乗ると同時に予算措置をとるなど省庁の壁を越えた取り組みを行っていきたいとした。

 古賀議員は、総合化にあたっては民間の指導性も取り入れるよう検討すべきだとも主張。治水と道路、介護行政と住宅行政などコラボレーションできるものは無数にあるとして、日本社会、行政の活性化のために予も平成23年度予算では政治主導のなかで縦割りを超え、各省庁が連携し国民の重要な課題について総合化してはどうかと提起した。

 菅直人副総理兼財務・経済担当大臣は、先日開かれた総合化技術会議において、従来概算要求を各省庁がそれぞれ出していたものを、今後は概算要求そのものの方向性を総合化することを決めたと紹介。テーマを定めたうえで総合化することが重要だと強調、本当の意味で総合化できる仕組みを各分野で考えていきたいと述べるとともに関係省庁および民主党への協力を求めた。

記事を印刷する
▲このページのトップへ
Copyright(C)2024 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.