山口つよし議員は5日午前、平成22年度予算案の審議がスタートした衆院予算委員会で同予算案に対する基本的質疑に立ち、デフレ脱却で景気回復を実現し、家計の可処分所得が増える予算編成を行うことが、国民の切実な声に応えていくことになるとして質問を行った。
はじめに山口議員は予算に関する質問の前に「政治とカネ」に対する不信を払拭する具体的アクションとして企業・団体からの献金の全面禁止における見解を鳩山由紀夫総理(代表)に求めた。鳩山総理は、各党、各会派で大いに議論して、できるだけ早く結論を出すべきと、企業・団体献金の全面廃止に前向きな姿勢で取り組む考えを明らかにした。
次に山口議員は現下のデフレの要因を見極めることがその後の対策に影響するとして、菅直人副総理兼財務・経済担当大臣にその認識を質した。菅副総理は、「02年頃からの賃金の伸び悩みや08年のリーマンショック後の世界の景気悪化を背景に、大幅な需要不足による物価下落の再発で現在のデフレ状態にある」と分析。山口議員はデフレの元凶は中国の低賃金や非正規雇用の増大などで国内賃金が伸び悩み、家計所得と消費の低迷に起因していると指摘。さらに、「日本企業の業績やGDPが伸びてもその成果が個々の働き手に回っていないことがデフレ問題の大きな部分である。その問題をどう対処するかが予算をつくる上で大事である」と説いた。
そして来年度予算で個々の家計の可処分所得を増やす方策はあるかと菅副総理に質問した。菅副総理は、「かつてのマーケット至上主義のように賃金カットが効率化の最大の道とされていたがそれだけではない分野も多くある。また子ども手当や高校無償化などを通じて家計に直接プラスになることに力を入れた予算編成となっている」と説明。
また民主党マニフェストを4年以内に実現する決意を総理に求め、鳩山総理は、「子ども手当や高校無償化などが実施されれば実感いただけるのではないか。国民の声に真摯に耳を傾けながら、4年間でマニフェストをしっかり実現していく」と決意を表明。
最後に、「家計の可処分所得を増やして景気回復し、インド、中国などの新興国の活力を日本経済に取り込みながら成長戦略を進めることができるような予算案の成立に向けて頑張っていただきたい」と鳩山内閣にエールを送り、質問を締め括った。
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