平野達男議員は、4日午後の参院予算委員会で質問に立ち、財政赤字はねずみ講であるとの見解を披瀝し、日本の財政への認識と財政再建への決意を質した。
鳩山由紀夫総理は、「財政が相当厳しいのは疑いようもない。しかし、危機という言葉を私は使うべきではない」としたうえで、未来への展望を切り開くことが大切だとした。
冒頭、平野議員は、チリ大地震の津波よる漁業被害に対して、政府としての支援を求めた。赤松広隆農林水産大臣は、相談窓口を現地に設けるなどの対策をとっていると答えた。
平野議員は、OECDの統計で、日本の純債務がイタリアを抜いて世界一となったことを指摘し、さらに、右肩上がりで増えている現状を対GDP比で安定させることを当面の財政再建の目標とすべきではないかと見解を求めた。
菅直人副総理兼財務大臣は、認識はその通りだとしたうえで、「全体のパイを大きくするために財政出動も2、3年はありうる。その後、対GDP比を指標とすることもある」と答えた。
また、平野議員は、医療・介護が成長分野だというのはその通りだが、稼ぎ頭が必要だとして、電機、自動車などのものづくり、他にも世界先端の技術を誇る企業が日本には存在することを指摘して、「ものづくり日本のメッセージを発信すべき」と質した。
直嶋正行経済産業大臣は、「名目3%経済成長の実現に向けて、日本の総合的な力が発揮できるようにしていきたい」と答えた。
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