■鳩山総理(代表)記者ぶら下がり■
日銀新型オペ供給額拡大に「デフレ克服のための金融緩和に期待」
鳩山由紀夫総理(代表)は17日夕、首相官邸で記者団から日銀が新型オペ(公開市場操作)の資金供給額を10兆円増額し、計20兆円へと拡大すると決定したことへの所感を求められ、「今回の日銀の対応を歓迎する」と評価。「日銀は政府と一体となってデフレ克服のために金融緩和の政策を行動で示してくれることは期待している」と述べた。
続いて同日、亀井金融・郵政改革担当大臣と会談した際に、追加経済対策を進言されたことを受けて、現在の国民生活の認識と平成22年度補正予算編成の可能性はあるかとの質問に鳩山総理は、「国民の皆さんの暮らしを考えれば、経済が最優先課題であると認識しているが、具体的に追加経済対策を打つべき議論をされたわけではない」と述べ、補正予算の話は行われなかったことを明らかにした。
次に同日行われた政府・民主党首脳会議の内容について質問を受けた鳩山総理は、「山岡国対委員長から法案処理に対する説明など国会運営の話、私と平野長官からマニフェスト検討委員会ならびに研究会の人事を決めたこと、そのための会議を今週中に開催する前提として政権公約会議を立ち上げてマニフェストの検討を始めることを決めた」と答えた。
最後に同日、基本政策閣僚委員会で労働者派遣法について原案から「事前面接の解禁見送り」とする修正を与党3党で合意したことについて鳩山総理は、「労政審で決められた労働者派遣法改正案を変えることは難しかったと思うが、同案が与党3党でまとまったことを評価したい」と語った。
■平野博文官房長官会見■
「派遣法改正案、事前面接の解禁を見送る方針を与党3党で合意」
平野博文官房長官は17日午前官邸で会見を行い、同日朝に今国会提出予定の労働者派遣法改正案について基本政策閣僚委員会を開催したことを報告。その中で平野長官は同案に対して、厚労省案に盛り込まれている派遣先企業が派遣労働者を事前に面接することを可能とする趣旨の「期限の定めのない派遣労働者について事前面接等の特定目的行為を可能とすること」を削除することについて了承したことを説明した。
平野長官は原案を修正した理由について与党3党で議論の積み重ねを行ってきた経緯を説明したうえで、「働く方々の立場に立って、雇用環境を良くしたいとの思いから協議が始まり、行き過ぎた規制緩和に対して政策的に是正を図ることを目的とした結論として今日の合意に至った」と述べ、今後出来るだけ早く同法案を閣議決定した後、国会に同案を提出する意向を示した。
次に平野長官はカナダ・バンクーバーで開催されているパラリンピックでの日本選手の活躍に言及し、「選手および選手を支えている関係者に心から敬意を表すとともに祝福を申し上げたい」と賛辞を送った。
続いて米国のビルサック農務長官が来月上旬に来日する際に、牛肉輸入制限撤廃を要請する意向を示したことに対して平野長官は、「食の安全をしっかり確保することが大事であり、米国からの要請については、科学的な見地も含めて動向を注視しながら対応していきたい」との考えを表した。
さらに昨日沖縄県名護市で米軍車両が民間車両に追突・逃走した事件が起きたことや、昨今米軍関係者による不祥事が相次いでいることへの受け止めを求められた平野長官は、「極めて残念な事故であり、けがをされた方には心からお見舞いを申し上げたい。このような事件、事故が続くことは極めて遺憾であり、米軍関係者が関与しているならば厳重に申し入れをしなければならない」と述べた。
同日午後の会見で平野長官は、米軍普天間基地の移設問題に関しては3月中に政府としての考え方を取りまとめるとしている点について「もちろん」として改めて強調。ただ、「事務的に交渉していかなければならないこともある」として、運びの問題は「これから」だとし、運びについては発表する段階ではないと語った。
また、日本銀行が同日、金融政策決定会合を開き、デフレ克服に向けた追加的な金融緩和策として、昨年12月に導入した新型オペ(公開市場操作)の資金供給規模を現在の10兆円から20兆円に上積みするとした発表に関して記者に問われ、「10兆円の規模でということで、より緩和策を打ち出されたことについては政府としては評価をし、そのことによってデフレの解消に、政府と日銀が一体となって解消していかなければならないテーマだから今回の決定については歓迎したいとした。
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