「新しい公共」づくりをめざした市民と民主党の政策形成プロジェクトの第3回目の会合が、25日午後党本部で開かれ、雇用創設に向けた提言を受け、意見交換した。
冒頭、前田武志常任幹事会議長が、「民主党は発足のときから、市民とのパートナーシップを、と言ってきた。国民の一人ひとりが主人公ということで出発している。政権交代を果たし、民主党の予算が関連法案を含めて整うところまで来ている。民主党は予算を組み替えいきたい」としたうえで、皆さんの活動が成果を上げていることに敬意を表し、今後も共通の思いで政権を担当していきたいと挨拶した。
NPOからは、「ふるさと回帰支援センター」理事の高橋公氏が、起業こそが雇用を創設するとの考えの下、ふるさとに雇用の場を創設し、100万人の雇用を目指していることを報告した。
「NEWVERY」理事長の山本繁氏が、ニート、フリーター対策に取り組んでいるなかで、半分は雇用問題で半分は教育問題であり、中退率を下げること、中退率の実態調査を行うこと、大学などの中退率を公表すべきではないかと提案した。
また、「NPO人材開発機構」理事長の水谷正夫氏は、高齢者、障がい者雇用の促進に向けて、事務職も含めて全職員への介護職員処遇改善交付金の対象拡大、返却年金寄付制度の創設、農林水産業などの零細事業者への障害者雇用特別補助制度の適用などを提案した。
「ユースポート横濱」理事長の岩永牧人氏は、若者就労支援の現場から、新しい成果の指標の設定、単年度事業ではなく、人材育成事業の継続化が必要であると提案した。
提案を受け、参加者同士の意見交換が行われ、非正規、フリーターなどの実態調査と、雇用保険と生活保護などのセーフティネットつなげること、雇用確保を目的とした官・民一体の仕事づくりセンターをつくるべきではないかなどの積極的な意見が出された。
細野豪志企業団体対策委員長は、貴重な提言に感謝を述べたうえで、「雇用の面でもNPOと連携できる下地ができつつある。予算と結び付けることができたらと思う」と述べた。
司会を務めた谷博之企業団体対策委員長代理は、今後月2回程度開き、4回目には地球温暖化、5回目は23年度予算に向けた「新しい公共」からの提言、6回目には福祉をテーマに開くこと、世話人会を開き、政府に働きかけることを報告した。
|